船繋ふながか)” の例文
とにかくこの崎は早くから大陸に渡る船が此処ここまで行き、もしくは向うからかえって来た船がここ船繋ふながかりして、風潮かざしお頃合ころあいを待つといった、海上の要衝として注意せられていたのである。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
六月十八日、サンチャゴはマニラの湊に入って、河口の南に船繋ふながかりした。
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
支那街の異臭、雑沓ざっとう、商業街の殷賑いんしん、私たちはそれ等を車の窓から見た。ここまで来る航行の途中で、上海シャンハイ香港ホンコン船繋ふながかりの間に、西洋らしい都会の景色も、支那らしい町の様子もすでに見て来た。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)