“繋累”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けいるい57.1%
けいるゐ42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わが臆病おくびょうなる心は憐憫れんびんの情に打ち勝たれて、余は覚えずそばに倚り、「何故に泣きたもうか。ところに繋累けいるいなき外人よそびとは、かえりて力をやすきこともあらん」
舞姫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
それではたまらぬと、そこで兄藤次郎にはすまぬと影に手を合わせながら、わざと種々の放埓ほうらつに兄を怒らせて、こうして実家いえへもよりつかずに繋累けいるいを断った栄三郎ではないか。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
わが臆病なる心は憐憫れんびんの情に打ち勝たれて、余は覚えずそばに倚り、「何故に泣き玉ふか。ところに繋累けいるゐなき外人よそびとは、かへりて力を借し易きこともあらん。」
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
謝せよ、新夫婦に感謝せよ、渠等は社会に対する義務のために懊悩あうなう不快なるあまたの繋累けいるゐに束縛されむとす。
愛と婚姻 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)