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繋累
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けいるい
ふりがな文庫
“
繋累
(
けいるい
)” の例文
わが
臆病
(
おくびょう
)
なる心は
憐憫
(
れんびん
)
の情に打ち勝たれて、余は覚えず
側
(
そば
)
に倚り、「何故に泣きたもうか。ところに
繋累
(
けいるい
)
なき
外人
(
よそびと
)
は、かえりて力を
借
(
か
)
し
易
(
やす
)
きこともあらん」
舞姫
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
それではたまらぬと、そこで兄藤次郎にはすまぬと影に手を合わせながら、わざと種々の
放埓
(
ほうらつ
)
に兄を怒らせて、こうして
実家
(
いえ
)
へもよりつかずに
繋累
(
けいるい
)
を断った栄三郎ではないか。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
……とは云えこうなった上からは
繋累
(
けいるい
)
のない
己
(
おのれ
)
一人! 気安く何んでもしてのけられる……要害堅固の葡萄大谷、出口入口人数の配置、弾正太夫の
居城
(
しろ
)
の様子、天蓋山の吟味所まで
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
一日の出営を許されたるにぞ、渠は父母無き
孤児
(
みなしご
)
の、他に
繋累
(
けいるい
)
とてはあらざれども、
児
(
こ
)
として幼少より養育されて、母とも思う叔母に会して、永き
離別
(
わかれ
)
を
惜
(
おし
)
まんため、朝来ここに
来
(
きた
)
りおり
琵琶伝
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“繋累”の意味
《名詞》
繋ぎ止め縛ること。繋がること。
心身を束縛するような煩わしいこと。
養わなければならない家族。
(出典:Wiktionary)
繋
漢検準1級
部首:⽷
17画
累
常用漢字
中学
部首:⽷
11画
“繋累”で始まる語句
繋累的