“けいるい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
係累77.8%
繋累22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
少しも家族的係累けいるいのない私にとっては、当時役所から貰っていた月給は、女一人のつましい生活をささえるには十分だったし、その安価な代償を払えば
秘密 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
田も、畠も、金も、係累けいるいもなくなってしまった。すきなところへとんで行けた。すきな事をやることが出来た。
浮動する地価 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
……とは云えこうなった上からは繋累けいるいのないおのれ一人! 気安く何んでもしてのけられる……要害堅固の葡萄大谷、出口入口人数の配置、弾正太夫の居城しろの様子、天蓋山の吟味所まで
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
一日の出営を許されたるにぞ、渠は父母無き孤児みなしごの、他に繋累けいるいとてはあらざれども、として幼少より養育されて、母とも思う叔母に会して、永き離別わかれおしまんため、朝来ここにきたりおり
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)