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御樣子
其の
御樣子を
見せらるゝ、
蒋生は
命の
瀬戸際。
弱り
果て、
堪りかねて、「お
慈悲、お
慈悲、
歸ります、お
歸し
下さい。」と
矢たらに
叩頭をするのであつた。
バル まゝ、お
耐へなされませい、
甚うお
色も
蒼ざめて、
物狂ほしげな
御樣子、ひょんな
事でも
遊ばしさうな。
人傳に
聞きましてお
怒りにふれるとは
知るも
御樣子が
伺ひたさに
出にくい
所を
繕つて
漸うの
思ひで
參りましたお
父樣にもお
執成をとしほ/\として
言出づるを