“対方”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むこう50.0%
あいかた16.7%
あいて16.7%
さき16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その大将め、はるか対方むこう栗毛くりげの逸物にッてひかえてあったが、おれの働きを心にくく思いつろう、『あの武士さむらい、打ち取れ』と金切声立てておッた
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
対方あいかた白露しらつゆきまった……桔梗屋の白露、お職だと言う。……遣手部屋の蚯蚓みみずを思えば、什麽そもさんか、狐塚の女郎花おみなえし
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……後で聞くと、中には、対方あいてこしらえて応答うけこたえをする、子爵その人が、悪戯をしているんだ、と思ったのもあったんだ。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
金剛杖こんごうづえを棄置いて、腰のすわらぬ高足をどうと踏んで、躍上おどりあがるようにその前を通った、が、可笑おかしい事には、対方さき女性にょしょうじゃに因って、いつの間にか、自分ともなく、名告なのり慇懃いんぎんになりましてな。……
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)