“あいかた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
相方46.3%
敵娼27.8%
合方16.7%
対妓1.9%
対方1.9%
敵媚1.9%
敵手1.9%
敵方1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三代目小稲と称していたのは前の小稲の突出つきだし右近である。香以は玄魚と魯文との相方あいかたを極めさせ、自分は有中、米八を連れて辞し去った。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
と誘われてくと、悪縁と云うものは妙なもので、増田屋の小増は藤屋七兵衞の敵娼あいかたに出る、藤屋七兵衞の年は二十九だが、品が好い男で
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
わッという掛け声のうちに、賑かな下座げざが入る。三味線、太鼓、小鼓、それに木魚がつれて、ぜんのつとめの合方あいかた
顎十郎捕物帳:15 日高川 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
結婚はいつだ、とその後、矢野に打撞ぶつかれば、「息子は世間を知らないよ、紳士、淑女の一生の婚礼だ、引きつけで対妓あいかたきまるように、そう手軽に行くものか、ははは。」とわらいの、何だか空虚うつろさ。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
対方あいかた白露しらつゆきまった……桔梗屋の白露、お職だと言う。……遣手部屋の蚯蚓みみずを思えば、什麽そもさんか、狐塚の女郎花おみなえし
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
古風といえばまことに古風な花魁で、一休禅師の敵媚あいかたを思わすほどだが、鏡台、長火鉢、赤い座ぶとんなどの艶めき匂う自分の部屋のすみに、小さい観音像をおいて、朝夕おがんでいたという。
紅梅の客 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
初手しょてはおいらア正直だからきていに思うた。後家とおつだといううわさがあるのに。敵手あいかたがちがっているのはへんだなと思っているとの。花時分たアちがって人通りもすくねえだろう。スルト野郎め。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
出るところへ出たら、どうせその辺もほじくられると思いましたから、敵方あいかたのメアリーを叩き起し、ロード・スタアが帰ってくるまで二人で飲んでいたんですわ。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)