敵媚あいかた)” の例文
古風といえばまことに古風な花魁で、一休禅師の敵媚あいかたを思わすほどだが、鏡台、長火鉢、赤い座ぶとんなどの艶めき匂う自分の部屋のすみに、小さい観音像をおいて、朝夕おがんでいたという。
紅梅の客 (新字新仮名) / 吉川英治(著)