“敵持”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたきも75.0%
かたきもち25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ナニ、奇怪きっかいな言葉のはしばし——手を下して恨みを晴らすべきものをも、討たずに忍んでいると言うのか? そなたは敵持かたきもちか? これ、雪之丞」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
というわけには行かないのであるから、小次郎を一度打ち込むと、敵持かたきもちになったのも同じだといって、そういう彼の異常な執拗しつようを、同門の者はよくいわなかった。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
或る大藩の家中が、人殺しをして敵持かたきもちとなり、遂に部落に隠れて今が三代目だという実話も聞いた。
エタ源流考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
「こいつ、うっかり話も出来ないが、もう三十年も前の事だし、私も捨てても惜しいほどの命でもないから、今晩は思い切って話しましょう。——何を隠そう、この藤枝蔵人は、実は敵持かたきもちなのですよ」