“てきがた”の漢字の書き方と例文
語句割合
敵方100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どうかそうありたいものだ、勝敗しょうはいはいくさのつね、小太郎山が敵方てきがたの手に落ちたのもぜひないことと伊那丸いなまるさまもあきらめておいであそばす。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
チッバ 叔父上をぢうへ、あれは敵方てきがたのモンタギューでござる。今夜こんや祝典しゅくてんはづかしめん惡意あくいいだいてをったのでござる。
これへ緒をつらぬいて見せてくださいという敵方てきがたの望みである。これにはだれもよい考えがなく、なんと返事をしてものかと困っていると、老人がそれをいてそんな事はなんでもない。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
やはり敵方てきがた片割かたわれであった。うかつなことをさきに口へもらさなくてよかったと、咲耶子は心のうちで思うのだった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうして、忍剣とをともにしながら、忍剣のいのちをまもっていたかれである。なんで、敵方てきがたむねをふくんで忍剣をころそうとしてきた蛾次郎に、むざと奇功きこうをあげさせるものではない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)