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如何
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いか
ふりがな文庫
“
如何
(
いか
)” の例文
予は教育に於ては
素人
(
しろうと
)
なれど、日本国民を
如何
(
いか
)
に教育すべきか、換言せば教育の最大目的は
如何
(
いかん
)
との
題下
(
だいか
)
に一
言
(
げん
)
述べてみようと思う。
教育の最大目的
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
しかもこれだけで満足せず、これを
如何
(
いか
)
に創り直すかが今後の仕事ではないかと考えている。この考えはどうやら及第であるらしい。
感想
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
問題は
如何
(
いか
)
にしてこの両者を融合させるかという点にある。しかし話を分りやすくするために、両極端の場合について考えてみよう。
比較科学論
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
或ロシア人は或時のクリストの
如何
(
いか
)
に神に近かつたかを知つてゐない。が、四人の伝記作者たちはいづれもこの事実に注目してゐた。
続西方の人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
両性の関係はかくの如く重
且
(
か
)
つ大なるものあるに
拘
(
かか
)
わらず、古来この問題が
如何
(
いか
)
ほど研究されたかというに、
甚
(
はなは
)
だ怠られて来て居る。
婦人問題解決の急務
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
▼ もっと見る
如何
(
いか
)
にも道楽者らしい年配の顔の長い男であったが、何という事なしに私はこの男がきらいであった。しかしこれも今はなつかしい。
新古細句銀座通
(新字新仮名)
/
岸田劉生
(著)
彼はかつての日、深く自信もし、愛惜していた自分の天才が、
如何
(
いか
)
に小さく安っぽいものであるかをこの時初めて悟ったのであった。
童貞
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
それは
如何
(
いか
)
にも智識階級だけのもので、あくまで雅潤な味をたのしむものではあっても、民族の間には
滲
(
し
)
みこんでゆかないのである。
中世の文学伝統
(新字新仮名)
/
風巻景次郎
(著)
河面口御門へ行った浅二郎は、半刻ほどして戻ってくると
如何
(
いか
)
にも晴れ晴れとした顔で、登城したばかりの厨川靱負に面会を求めた。
入婿十万両
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
がその月に照らされて美しい顔の表情は、
如何
(
いか
)
なる言葉よりも雄弁に、瀕死の村松金之助の眼に、並々ならぬものを
焼付
(
やきつ
)
けたのです。
奇談クラブ〔戦後版〕:06 夢幻の恋
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
歌物語
(
うたものがたり
)
に何の
癡言
(
たはこと
)
と聞き流せし戀てふ魔に、さては吾れ
疾
(
とく
)
より
魅
(
み
)
せられしかと、初めて悟りし今の刹那に、瀧口が心は
如何
(
いか
)
なりしぞ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
塔のまわりは群集の
垣
(
かき
)
、階段の下には警官隊が見張っていた。翼でもない限り、
如何
(
いか
)
な怪物とても、この重囲を逃れる
術
(
すべ
)
はない筈だ。
黄金仮面
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
昨日
(
きのふ
)
の
朝
(
あさ
)
千葉
(
ちば
)
が
私
(
わたし
)
を
呼
(
よ
)
びまして、
奧樣
(
おくさま
)
が
此
(
この
)
四五
日
(
にち
)
御
(
お
)
すぐれ
無
(
な
)
い
樣
(
やう
)
に
見上
(
みあ
)
げられる、
何
(
ど
)
うぞ
遊
(
あそば
)
してかと
如何
(
いか
)
にも
心配
(
しんぱい
)
らしく
申
(
まをし
)
ますので
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
理智的にその結論が
如何
(
いか
)
に
周匝
(
しゅうそう
)
で正確であろうとも、それが果して本能なる愛の本体を把握し得た結論ということが出来るだろうか。
惜みなく愛は奪う
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
少年
(
せうねん
)
の
指
(
ゆびさ
)
す
方
(
かた
)
を
眺
(
なが
)
めると
如何
(
いか
)
にも
大變
(
たいへん
)
!
先刻
(
せんこく
)
吾等
(
われら
)
の
通※
(
つうくわ
)
して
來
(
き
)
た
黄乳樹
(
わうにうじゆ
)
の
林
(
はやし
)
の
中
(
あひだ
)
より、
一頭
(
いつとう
)
の
猛獸
(
まうじう
)
が
勢
(
いきほい
)
鋭
(
するど
)
く
現
(
あら
)
はれて
來
(
き
)
たのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
如何
(
いか
)
に味の良い御馳走でも盛り方が乱雑で皿が不潔であったらば食べる気にならん。第一に人の食慾を起さしめるものは眼の働きだ。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
暗い水の上に、小舟が蚊帳を吊って、ランプをとぼしているのが
如何
(
いか
)
にも涼しそうだ。雨あがりのせいか、海辺はひっそりしている。
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
科学者の芸術論が専門の芸術評論家の眼から見て
如何
(
いか
)
に平凡幼稚なものであっても、芸術家の芸術論と多少でも異なるところがあらば
津田青楓君の画と南画の芸術的価値
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
しかし
如何
(
いか
)
なる国の
何時
(
いつ
)
の代にも、魔法というようなことは人の心の中に存在した。そしてあるいは今でも存在しているかも知れない。
魔法修行者
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
が、それには一応
何時
(
いつ
)
もの須山らしい調子があるようで、しかし
如何
(
いか
)
にも取ってつけた
只
(
ただ
)
ならぬさがあった。それが
直接
(
じか
)
に分った。
党生活者
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
かの戦争に
如何
(
いか
)
なる意義があったか、如何なる効果をかの戦争の犠牲に由って持ち
来
(
きた
)
したか、戦争の名は
如何様
(
いかよう
)
に美くしかったにせよ
婦人と思想
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
女郎屋
(
ぢよらうや
)
と
云
(
い
)
ふわけには
行
(
ゆ
)
かず、まゝよとこんな
事
(
こと
)
はさて
馴
(
な
)
れたもので、
根笹
(
ねざさ
)
を
分
(
わ
)
けて、
草
(
くさ
)
を
枕
(
まくら
)
にころりと
寢
(
ね
)
たが、
如何
(
いか
)
にも
良
(
よ
)
い
月
(
つき
)
。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
君
(
きみ
)
ばかりでない、
僕
(
ぼく
)
の
朋友
(
ほういう
)
の
中
(
うち
)
、
何人
(
なんぴと
)
も
未
(
いま
)
だ
此名
(
このな
)
が
如何
(
いか
)
に
僕
(
ぼく
)
の
心
(
こゝろ
)
に
深
(
ふか
)
い、
優
(
やさ
)
しい、
穩
(
おだや
)
かな
響
(
ひゞき
)
を
傳
(
つた
)
へるかの
消息
(
せうそく
)
を
知
(
し
)
らないのである。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
こうなっては
如何
(
いか
)
なヘンリー四世といえども狼狽せざるを得ず、皇帝の尊厳を
抛
(
なげうっ
)
て法王に破門免除を懇願するより他には手はなかった。
ローマ法王と外交
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
そうそう過去のまずい所ばかり
吹聴
(
ふいちょう
)
するのは、
如何
(
いか
)
にも現在の己に対して侮辱を加えるようで済まない気がするから
故意
(
わざ
)
と略した。
元日
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
日本人
(
にほんじん
)
が
固有
(
こゆう
)
の
風習
(
ふうしふ
)
を
捨
(
す
)
てゝ
外國
(
ぐわいこく
)
の
慣習
(
くわんしふ
)
にならうは
如何
(
いか
)
にも
外國
(
ぐわいこく
)
に
對
(
たい
)
して
柔順過
(
じうじゆんす
)
ぎるといふ
怪訝
(
けげん
)
の
感
(
かん
)
を
起
(
おこ
)
さしむるに
過
(
す
)
ぎぬと
思
(
おも
)
ふ。
誤まれる姓名の逆列
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
ちょっと
鰈
(
かれい
)
を——縦におこして泳がせたような
恰好
(
かっこう
)
だ。それに、その胴体と殆ど同じ位の大きさの三角帆のような
鰭
(
ひれ
)
が
如何
(
いか
)
にも見事だ。
虎狩
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
万一先生、御他界の間に合わぬ時は、折角の秘伝は消滅して、残念ながら此世には
遺
(
のこ
)
り申さぬ。それが
如何
(
いか
)
にも惜しゅうて成らぬ。
死剣と生縄
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
これがため僅々数年間に五万人死せりとは大層な話ながらかかる話の行わるるを見て
如何
(
いか
)
に虎害が支那に繁かりしかを察せらるる。
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
表情の自由な、
如何
(
いか
)
にも生き生きとした
妖女
(
ようじょ
)
の魅力に
気圧
(
けお
)
されて、技巧を尽した化粧も着附けも、醜く浅ましい化物のような気がした。
秘密
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
如何
(
いか
)
にしても常に自信のあったピアニシモが出来なくなって一夜泣き明かしたが、これでは自分自身まで敵にやられたと同じと思って
お蝶夫人
(新字新仮名)
/
三浦環
(著)
もしそれ日本人の
呂宋
(
ルソン
)
に住するもの三千人に過ぎたりという、また以て
如何
(
いか
)
に我が同胞が海外に膨脹しつつあるかを知るに足らん。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
柄は木質にて
朽
(
く
)
ちて居りし事故、
如何
(
いか
)
なる方法にて
石斧
(
いしおの
)
を
括
(
くく
)
り付けしか詳ならされど、
其状
(
そのじやう
)
現今
(
げんこん
)
行
(
おこな
)
はるるタガネと
大差
(
たいさ
)
無かりしならん。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
此の
大事
(
でえじ
)
な人間の指い切るの、足い切るのと云って人を
不具
(
かたわ
)
にするような
御遺言状
(
おかきもの
)
を
遺
(
のこ
)
したという御先祖さまが、
如何
(
いか
)
にも馬鹿気た訳だ
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
心ここにあらざれば
如何
(
いか
)
なる美味も
喉
(
のんど
)
を
下
(
くだ
)
らず、今や
捕吏
(
ほり
)
の来らんか、今や爆発の
響
(
ひびき
)
聞えん
乎
(
か
)
と、三十分がほどを
千日
(
せんにち
)
とも待ち
詫
(
わ
)
びつ
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
「君を悪物喰といつたのは小生一生の不覚、
自今
(
じこん
)
如何
(
いか
)
やうな事があつても悪物喰などとは決して申すまじ、後日のため一
札
(
さつ
)
仍
(
よつて
)
而如件
(
くだんのごとし
)
。」
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
看板に「
沢山
(
たくさん
)
道具をお壊しなさい、
其
(
それ
)
が
貴君
(
あなた
)
のお
幸福
(
しあはせ
)
」と書いてある。
如何
(
いか
)
にも破壊を好む気
早
(
ばや
)
な
仏蘭西
(
フランス
)
人の気に入り
相
(
さう
)
な
遊戯
(
あそび
)
だ。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
総
(
すべ
)
て今までとは様子が違う、それを昇の居る前で母親に怪しまれた時はお勢もぱッと顔を
※
(
あか
)
めて、
如何
(
いか
)
にも
極
(
きま
)
りが悪そうに見えた。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
彼女はその
匕首
(
あいくち
)
を身辺から離さないで、最後の最後の用意としていた。そうした最後の用意が、
如何
(
いか
)
なる場合にも、彼女を勇気付けた。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
特殊の主張を以て臨むものに至っては、そういう主張が
如何
(
いか
)
にして作り上げられたかを先ず検討してかからねばならぬのではあるまいか。
日本上代史の研究に関する二、三の傾向について
(新字新仮名)
/
津田左右吉
(著)
だからその生活の一番直接な表現である民藝品が、
如何
(
いか
)
にその性質において朝鮮や日本のものと
異
(
ことな
)
るかは当然のことであります。
北支の民芸(放送講演)
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
尾瀬沼は
如何
(
いか
)
にして保存すべきか。学生村を創設し、享楽場として自然を有意義に利用せんとする
企
(
くわだて
)
は学生村設立趣意書に発表してある。
尾瀬沼の四季
(新字新仮名)
/
平野長蔵
(著)
此奴足もない、眼もないものではあるが、蝦や蟹が
如何
(
いか
)
に運動感覚の器官が発達していても、この場所ではこれと競争は出来ぬ。
進化論より見たる沖縄の廃藩置県
(新字新仮名)
/
伊波普猷
(著)
文覚の
袈裟
(
けさ
)
に対するや、
如何
(
いか
)
なる愛情を
有
(
たも
)
ちしやを知らず、然れども世間彼を見る如き荒逸なる愛情にてはあらざりしなるべし。
心機妙変を論ず
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
父は私が帰朝の翌日静かに将来の方針を質問されました。
如何
(
いか
)
にして男子一個の名誉を保ち、国民の義務を全うすべきかという問題です。
監獄署の裏
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
影薄く存在していた蕪村について考える時、人間の史的評価や名声やが、
如何
(
いか
)
に頼りなく
当
(
あて
)
にならないかを、真に痛切に感ずるのである。
郷愁の詩人 与謝蕪村
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
そうして
如何
(
いか
)
にも苦しい、寂しい、悲しい、今にも亡びそうな声である。ある人が彼を評して亡国の声といったのも無理はない。
二階から
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
あたりを明るくするほどの派手な
美貌
(
びぼう
)
であつた。その上、気性は
如何
(
いか
)
にも痴情で、婚家から出されたと
頷
(
うなず
)
けるほど浮々してゐた。
老主の一時期
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
如何
(
いか
)
に説いても男は帰らぬ。さりとて国へ報知すれば、父母の許さぬのは知れたこと、
時宜
(
じぎ
)
に
由
(
よ
)
れば
忽
(
たちま
)
ち迎いに来ぬとも限らぬ。
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
彼は
意
(
こころ
)
に満たぬ事ある毎に、必ずこの問題を研究せざるなけれども、未だ
曾
(
かつ
)
て解釈し得ざるなりけり。今日はや
如何
(
いか
)
に解釈せんとすらん。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
如
常用漢字
中学
部首:⼥
6画
何
常用漢字
小2
部首:⼈
7画
“如何”で始まる語句
如何様
如何樣
如何程
如何那
如何許
如何成
如何敷
如何計
如何云
如何処