“鰈”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
かれい83.3%
かれひ8.3%
がれい4.2%
ひらめ2.1%
まこ2.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
磯端いそばたで、日くれ方、ちょっと釣をすると、はちめ(甘鯛の子)、阿羅魚あらうおかれいが見る見るうちに、……などはうらやましい。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かれい干物ひものと、とろろ昆布こんぶ味噌汁みそしるとでぜんを出した、物の言振いいぶり取成とりなしなんど、いかにも
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
せいぜい千円か二千円と予想していた蟹江は、すっかり動転して、箸ではさんだかれいの煮付けを、とたんに土間におっことしてしまいました。
Sの背中 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
「そうです、魚売りのおばさんの呼び声を思いだしましたわ。こうなんです——いなやかれい竹輪ちくわはおいんなはらーンで、という」
三人の双生児 (新字新仮名) / 海野十三(著)
莞爾々々にこ/\わらひながら、縮緬雑魚ちりめんざこと、かれい干物ひものと、とろろ昆布こぶ味噌汁みそしるとでぜんした
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「何だ。親に向かつてそんな眼をするやつがあるか。そんな眼で親をにらむ奴は、今にかれひになつてしまふから見とれつ。」
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
『近頃、わしの釣るかれひは全部真白だよ、この頃の海の水は非常にきれいになつた、それで鰈の奴も白くなつたのだらう——』と言ふのでした、仲間の漁師は考へた。
小熊秀雄全集-14:童話集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
遠浅にかれひつる子のむしろを春かぜ吹きぬ上総かづさより来て
舞姫 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
ともさへづりのかしましきならで客足きやくあししげき呉服店ごふくみせあり、くちよければ仕入しいれあたらしく新田につた苗字めうじそのまゝ暖簾のれんにそめて帳場格子ちやうばがうしにやにさがるあるじの運平うんぺい不惑ふわくといふ四十男しじふをとこあかがほにしてほねたくましきは薄醤油うすじやうゆきすかれひそだちてのせちがらさなめこゝろみぬわたりの旦那だんなかぶとはおぼえざりけり
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
真っ暗な床の上に、がれいのように、俯ッしていた郁次郎は、悪夢からさめたように、ふと、頭だけをもたげた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
病人は、がれいのように平たくなって、昏睡こんすいしていた。枕元には、せんぐすりも見えない。うす寒い空気と壁があるだけで、台所にも、一粒の米粒すらなさそうである。
治郎吉格子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また魚類がみなはなはだ多数の卵を生むことはたれも知っていることで、たいひらめ煮肴にざかなを食うときに卵粒の多いのを見て今さらのごとくに驚くこともしばしばあるが
生物学より見たる教育 (新字新仮名) / 丘浅次郎(著)
——この四五年しごねん浦安うらやすつりがさかつて、沙魚はぜがわいた、まこはひつたと、乘出のりだすのが、押合おしあひ、へしあひ
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)