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怒
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いか
ふりがな文庫
“
怒
(
いか
)” の例文
武蔵は
怒
(
いか
)
ったが、間に合わなかった。役人たちの身支度からして物々しかったが、行くほどに
途々
(
みちみち
)
屯
(
たむろ
)
していた捕手の
夥
(
おびただ
)
しさに驚いた。
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼が
怒
(
いか
)
る時は
鰐
(
わに
)
のごとく、
酔
(
よ
)
った時は
河童
(
かっぱ
)
のごとく、しかして
睡
(
ねむ
)
った時は
仏顔
(
ほとけがお
)
であったかも知れぬ。また
半耳君
(
はんじくん
)
にしても然りである。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
アラシは、
怒
(
いか
)
りくるっていたものですから、
危険
(
きけん
)
をさけようともしないで、めくらめっぽうにニールスめがけて、とびかかりました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
「ああ、これは、
勇
(
いさむ
)
ちゃんもたべていいんですよ。」と、お
母
(
かあ
)
さんが、おっしゃったので、やっと
勇
(
いさむ
)
ちゃんの
怒
(
いか
)
りは
解
(
と
)
けましたが
お母さんはえらいな
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
長坂も
怒
(
いか
)
り、刀に手をかけた処、内藤は、畜生を斬る刀は持たぬとて
鞘
(
さや
)
ぐるみで打とうとしたのを、人々押止めたと云う事がある。
長篠合戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
▼ もっと見る
彼女は
室
(
へや
)
に引籠ったっきり、猫の爛々たる眼を
怒
(
いか
)
らせ、歯をむいている形相を見るのが恐ろしさに、戸を開けることすらも出来なんだ。
老嬢と猫
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
番頭久八は大いに驚き主人五兵衞へ
段々
(
だん/\
)
に
詫言
(
わびごと
)
に及び千太郎には厚く
異見
(
いけん
)
を加へ
彼方
(
あち
)
此方
(
こち
)
と
執成
(
とりな
)
しければ五兵衞も
漸々
(
やう/\
)
怒
(
いか
)
りを治め此後を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
これまでほかの弟子たちが一度も当の敵に出逢わないのは、むやみに肩肱を
怒
(
いか
)
らせて大道のまん中を押し歩いているからである。
半七捕物帳:18 槍突き
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それを聞くと、
件
(
くだん
)
の中学校長は気恥しさうにひよつくりと頭を下げた。辞書は校長を
庇
(
かば
)
ふやうに両肩を
怒
(
いか
)
らして、禿頭を隠し立てをした。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
殊にその四角い額の中央に横わった一本の太い
皺
(
しわ
)
と、高く
怒
(
いか
)
った鼻と、大きく締った唇と、頑丈にしゃくった顎とは意志の強い、大胆な
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
斯
(
か
)
く
言
(
い
)
ひつゝ
法華僧
(
ほつけそう
)
は
哄然
(
こうぜん
)
と
大笑
(
たいせう
)
して、
其
(
その
)
まゝ
其處
(
そこ
)
に
肱枕
(
ひぢまくら
)
して、
乘客等
(
のりあひら
)
がいかに
怒
(
いか
)
りしか、いかに
罵
(
のゝし
)
りしかを、
渠
(
かれ
)
は
眠
(
ねむ
)
りて
知
(
し
)
らざりしなり。
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
いつも
憤然
(
ふんぜん
)
として
大
(
おおい
)
に
怒
(
いか
)
り、さながら自分の愛人を
侮辱
(
ぶじょく
)
された時の
騎士
(
きし
)
のごとく、
鋭
(
するど
)
い
反撃
(
はんげき
)
の
槍
(
やり
)
をふるって
突
(
つ
)
き当って行った。
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
十余年
前
(
ぜん
)
に
悉
(
ことごと
)
く伐採したため
禿
(
は
)
げた
大野
(
おおの
)
になってしまって、一
ト
夕立
(
ゆうだち
)
しても相当に渓川が
怒
(
いか
)
るのでして、既に当寺の仏殿は最初の洪水の時
観画談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
茂吉の「わが
体
(
からだ
)
机に押しつくるごとくにしてみだれ
心
(
ごころ
)
をしづめつつ
居
(
を
)
り」「
息
(
いき
)
づまるばかりに
怒
(
いか
)
りしわがこころしづまり行けと部屋を
閉
(
とざ
)
しつ」
茂吉の一面
(新字新仮名)
/
宇野浩二
(著)
やう/\あきらかな
形
(
かたち
)
となつて
彼女
(
かのぢよ
)
に
萠
(
きざ
)
した
不安
(
ふあん
)
は、
厭
(
いや
)
でも
應
(
おう
)
でも
再
(
ふたゝ
)
び
彼女
(
かのぢよ
)
の
傷所
(
きずしよ
)
——それは
羞耻
(
しうち
)
や
侮辱
(
ぶじよく
)
や、
怒
(
いか
)
りや
呪
(
のろ
)
ひや
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
慰めにも為りてやりたしと、人知らば
可笑
(
をかし
)
かるべき
自
(
うぬ
)
ぼれも手伝ひて、おぬひの事といへば我が事のように喜びもし
怒
(
いか
)
りもして過ぎ来つるを
ゆく雲
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
自
(
みづか
)
ら
其斷
(
そのだん
)
を
勇
(
ゆう
)
とせば、
則
(
すなは
)
ち
(八七)
其敵
(
そのてき
)
を
以
(
もつ
)
て
之
(
これ
)
を
怒
(
いか
)
らす
無
(
な
)
かれ。
自
(
みづか
)
ら
其力
(
そのちから
)
を
多
(
た
)
とせば、
則
(
すなは
)
ち
(八八)
其難
(
そのなん
)
を
以
(
もつ
)
て
之
(
これ
)
を
(八九)
概
(
がい
)
する
無
(
な
)
かれ。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
技法
(
ぎはふ
)
の
尖鋭
(
せんえい
)
慧敏
(
けいびん
)
さは
如何
(
いか
)
ほどまでも
尊
(
たふと
)
ばれていい
筈
(
はず
)
だが、やたらに
相手
(
あひて
)
の
技法
(
ぎはふ
)
に
神經
(
しんけい
)
を
尖
(
と
)
がらして、
惡打
(
あくだ
)
を
怒
(
いか
)
り
罵
(
のゝし
)
り、
不覺
(
ふかく
)
の
過
(
あやま
)
ちを
責
(
せ
)
め
咎
(
とが
)
め
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
これらは
汚
(
きた
)
ないことのお
嫌
(
きら
)
いな水の神を
怒
(
いか
)
らせて、大いに
暴
(
あば
)
れていただくという趣意らしく、もちろん日本に昔からあったまじないではない。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
歸
(
かへ
)
らうとしましたが、
怒
(
いか
)
り
號
(
さけ
)
ぶ
女王樣
(
ぢよわうさま
)
のお
聲
(
こゑ
)
が
遠
(
とほ
)
くに
聞
(
きこ
)
えたので、
如何
(
どう
)
なることかと
猶
(
な
)
ほも
競技
(
ゲーム
)
を
見
(
み
)
てゐました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
さてまた、
弦月丸
(
げんげつまる
)
沈沒
(
ちんぼつ
)
の
間際
(
まぎわ
)
に、
船長
(
せんちやう
)
をはじめ
船員
(
せんゐん
)
一同
(
いちどう
)
の
醜態
(
しゆうたい
)
は、
聽
(
き
)
く
人
(
ひと
)
愕
(
おどろ
)
き
怒
(
いか
)
らざるなく、
短氣
(
たんき
)
の
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
は
眼
(
め
)
を
光
(
ひか
)
らして
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
怒
(
いか
)
りにふるえる声がした。
警官
(
けいかん
)
のひとりが、くるいまわる手斧を、火かき棒でたたき落とした。もう一人の警官は見えない足で、け
倒
(
たお
)
された。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
自分は
寝惚
(
ねぼ
)
けた心持が有ったればこそ、平気で彼の室を突然開けたのだが、彼は自分の姿を敷居の前に見て、少しも
怒
(
いか
)
りの影を現さなかった。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
然るに其姫君は白人種に異らざりしゆゑに、父王に見せなば其
怒
(
いか
)
りに触るべしと思ひ、密に人に托して捨てさせし由に候。
アンドレアス・タアマイエルが遺書
(新字旧仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
ぜんたい欧洲種の猫は、肩の線が日本猫のやうに
怒
(
いか
)
つてゐないので、撫で肩の美人を見るやうな、すつきりとした、イキな感じがするのである。
猫と庄造と二人のをんな
(新字旧仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
殊
(
こと
)
に此の
赫
(
か
)
ッと
怒
(
いか
)
りますと、
毛孔
(
けあな
)
が開いて風をひくとお医者が申しますが、
何
(
ど
)
う云う訳か又
極
(
ご
)
く笑うのも毒だと申します。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
然
(
しか
)
しながら
慌
(
あわ
)
てた
卯平
(
うへい
)
の
手
(
て
)
は
此
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
き
簡單
(
かんたん
)
で
且
(
かつ
)
最良
(
さいりやう
)
である
方法
(
はうはふ
)
を
執
(
と
)
る
暇
(
ひま
)
がなかつた。
火
(
ひ
)
は
復
(
また
)
怒
(
いか
)
つて
彼
(
かれ
)
の
頬
(
ほゝ
)
を
舐
(
ねぶ
)
り
彼
(
かれ
)
の
手
(
て
)
を
燒
(
や
)
いた。
彼
(
かれ
)
の
目
(
め
)
は
昏
(
くら
)
んだ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
そこで丁坊は
怒
(
いか
)
って、それじゃ僕の腕前を見せてやろうというので、この頃はホテルの中で
身体
(
からだ
)
の
明
(
あ
)
いたとき、せっせと模型飛行機をつくっている。
大空魔艦
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
彼の
怒
(
いか
)
りしを見んは
難
(
かた
)
く彼の泣くを見んはたやすからず、彼は恨みも喜びもせず。ただ動き、ただ歩み、ただ食らう。
源おじ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
其様
(
そん
)
な時には例の無邪気で、うッかり
側
(
そば
)
へ行って一緒に首を突込もうとする。無論先の犬は、馳走になっている身分を忘れて、
大
(
おおい
)
に
怒
(
いか
)
って叱付ける。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
大叔父の家のものが、どんなに私をさげすみ
怒
(
いか
)
るであろう。それを思うと私は、じっとしてはいられないのを感じた。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
陸は
生得
(
しょうとく
)
おとなしい子で、泣かず
怒
(
いか
)
らず、
饒舌
(
じょうぜつ
)
することもなかった。しかし言動が快活なので、
剽軽者
(
ひょうきんもの
)
として家人にも他人にも喜ばれたそうである。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
要
(
えう
)
するに、このごろに
至
(
いた
)
つて
地震
(
ぢしん
)
の
恐
(
おそ
)
ろしさが
漸
(
やうや
)
く
分
(
わ
)
かつたので、
神
(
かみ
)
を
祭
(
まつ
)
つてその
怒
(
いか
)
りを
解
(
と
)
かんとしたのであらう。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
ちょうど
雷雨季
(
らいうき
)
がやって来た。彼等は雷鳴を最も
忌
(
い
)
み
恐
(
おそ
)
れる。それは、天なる一眼の
巨人
(
きょじん
)
の
怒
(
いか
)
れる
呪
(
のろ
)
いの声である。
狐憑
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
そして、いつもの親方の
怒
(
いか
)
り声もろくに耳へ入らず、重い金づちをふりあげることもつらいとも思いませんでした。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
そこへ突然はいって参ったのは、
雲水
(
うんすい
)
の姿に
南蛮頭巾
(
なんばんずきん
)
をかぶった、あの
阿媽港甚内
(
あまかわじんない
)
でございます。わたしは勿論驚きもすれば、また
怒
(
いか
)
りも致しました。
報恩記
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
復一は何にとも知れない
怒
(
いか
)
りを覚えた。すると真佐子は無口の唇を半分噛んだ子供のときの癖を珍らしくしてから
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
此蹴綱に
転機
(
しかけ
)
あり、
全
(
まつた
)
く
作
(
つく
)
りをはりてのち、穴にのぞんで
玉蜀烟艸
(
たうがらしたばこ
)
の
茎
(
くき
)
のるゐ
熊
(
くま
)
の
悪
(
にく
)
む物を
焚
(
たき
)
、しきりに
扇
(
あふぎ
)
て
烟
(
けふり
)
を穴に入るれば熊烟りに
噎
(
むせ
)
て大に
怒
(
いか
)
り
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
波よ、
怒
(
いか
)
らば怒れと、『最上』は、たてがみをふるわすライオンのような勇ましい恰好で、サッと
吹雪
(
ふぶき
)
のような水煙を立てて、舵をぐっと右にとった。
昭和遊撃隊
(新字新仮名)
/
平田晋策
(著)
ロミオ チッバルト、
足下
(
きみ
)
を
愛
(
あい
)
する
仔細
(
しさい
)
があって、
怒
(
いか
)
らねばならぬ
其
(
その
)
挨拶
(
あいさつ
)
をもわるうは
取
(
と
)
らぬ。
予
(
わし
)
は
惡漢
(
あくたう
)
ではない。さらば、
足下
(
きみ
)
は
予
(
わし
)
を
知
(
し
)
らぬのぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
しかし、また一方では、道江が、「お友だちの名をたずねてみる気にもならなかった」と書いているのには、ある
怒
(
いか
)
りを感じないではいられなかった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
「念珠集」は、
所詮
(
しよせん
)
『わたくしごと』の記に過ぎないから、これは『秘録』にすべきものであつた。それであるから、僕の友よ、どうぞ
怒
(
いか
)
らずに欲しい。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
怒
(
いか
)
ったゴルゴン(メドウーサら三姉妹)の頭髪を
髣髴
(
ほうふつ
)
とさせるほどに、凄惨酷烈をきわめたものに違いなかった。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
善ニョムさんも、ブルブルにふるえているほど
怒
(
いか
)
っていた。いきなり、娘の服の
襟
(
えり
)
を掴むとズルズル引き
摺
(
ず
)
って、畑のくろのところへ
投
(
ほう
)
り出してしまった。
麦の芽
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
怒
(
おこ
)
りつけるか、
怒
(
いか
)
りのまま叩かれようと、
怒鳴
(
どな
)
られようと、もしそうであったなら、私はどんなに嬉しかろう。
人でなしの恋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
斬った方は肩を
怒
(
いか
)
らせて、三べん刀を高くふり
廻
(
まわ
)
し、
紫色
(
むらさきいろ
)
の
烈
(
はげ
)
しい火花を
揚
(
あ
)
げて、楽屋へはいって行きました。
ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
梯子
上
(
のぼ
)
りにだんだん
怒
(
いか
)
りが大きくなつて来るあなたは、
終
(
しま
)
ひには
縮緬
(
ちりめん
)
の着物を着た人形でも、銀の
喇叭
(
らつぱ
)
でも
遺書
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
夫婦喧嘩をして
怒
(
いか
)
った女が飛び込んだのが死骸もとめずにただ髪だけが残ったというのは物すごい物語りだ。今でも転落して死ぬものがあるとのことである。
別府温泉
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
陽に照らされて、その碑の面は、軟らかく艶めいてさえ見えたが、精悍に刎ねて
刻
(
ほ
)
ってある七字の題目は、何かを
怒
(
いか
)
って、叱咤しているかのように思われた。
血曼陀羅紙帳武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
橘姫
(
たちばなひめ
)
の
御物語
(
おんものがたり
)
は
一
(
ひ
)
と
先
(
ま
)
ずこれにて
打
(
う
)
ち
切
(
き
)
りといたしますが、ただ
私
(
わたくし
)
として、ちょっとここで
申添
(
もうしそ
)
えて
置
(
お
)
きたいと
思
(
おも
)
いますのは、
海神
(
かいじん
)
の
怒
(
いか
)
りの
件
(
けん
)
でございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
怒
常用漢字
中学
部首:⼼
9画
“怒”を含む語句
憤怒
怒鳴
怒濤
怒号
忿怒
御怒
嚇怒
怒気
狂瀾怒濤
鬼怒川
激怒
怒涛
震怒
大聖威怒王
神怒
怒田
赫怒
怒罵
怒髪
怒声
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