“肱枕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひじまくら90.2%
ひぢまくら9.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのうえ皆は私に「顔回がんかい」という綽名をつけた。書いたものからだろう。顔回は恐れ入るが肱枕ひじまくらでごろをするところだけは似ている。
結婚 (新字新仮名) / 中勘助(著)
晩酌で、陶然として、そのまま肱枕ひじまくらでうたたねという、のんきさではありません。急ぎの仕事に少し疲れていた時であったのです。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ひつゝ法華僧ほつけそう哄然こうぜん大笑たいせうして、そのまゝ其處そこ肱枕ひぢまくらして、乘客等のりあひらがいかにいかりしか、いかにのゝしりしかを、かれねむりてらざりしなり。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
かへりて仕合好しあはせよしと、貫一は打労うちつかれたる身をのびやかに、障子の月影に肱枕ひぢまくらして、しばら喫烟きつえんふけりたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)