“肱掛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひじかけ60.0%
ひじか35.0%
ひぢかけ5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私が応接間をのぞいてみると、奥の肱掛ひじかけ椅子に腰を下して、タバコを右手に持ちあげて、例のマネキ猫の恰好で目をとぢて考へてゐる。
散る日本 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
途中から乗った学生とも職工ともつかぬ男が、ベンチの肱掛ひじかけに腰をおろして周囲の女生徒にいろんな冗談を言って笑わしていた。
写生紀行 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
代助はなかに猶じつとしてゐた。じつとしてゐながら、むねがわく/\した。にぎつてゐる肱掛ひぢかけに、手からあぶらた。代助は又手を鳴らして門野を呼び出した。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)