“肱突”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひじつき66.7%
ひぢつき33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
左には広きひらあり。右にも同じ戸ありて寝間ねまに通じ、このぶんは緑の天鵞絨びろうど垂布たれぎぬにて覆いあり。窓にそいて左のかたに為事机あり。その手前に肱突ひじつき椅子いすあり。
「糸公か。あいつは、から赤児ねんねだね。しかし兄思いだよ。狐の袖無ちゃんちゃんを縫ってくれたり、なんかしてね。あいつは、あれで裁縫が上手なんだぜ。どうだ肱突ひじつきでもこしらえてもらってやろうか」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ことばをはらざるに彼は傍腹ひばらに不意の肱突ひぢつきくらひぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)