“肱懸”の読み方と例文
読み方割合
ひじかけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一番小さいのにさえきめておけば間違はあるまいという謙遜けんそんから、彼は腰の高い肱懸ひじかけも装飾もつかない最も軽そうなのをって、わざと位置の悪い所へ席を占めた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
もうその時から疲れきつてゐたが、夜の九時ころ、塚由が長考してゐる時、彼は記録係へ「応接間へよびに来てね」と云ひ残し、薄暗い応接間の肱懸ひじかけ椅子にグッタリのびてゐた。
勝負師 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)