“ひじまくら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
肱枕84.1%
肘枕15.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
猪之は肱枕ひじまくらをしたまま、ぼんやりおちよのようすを見まもっていて、ひょいと去定に一種のめくばせをし、顔をしかめて囁いた。
おれは筆と巻紙をほうり出して、ごろりと転がって肱枕ひじまくらをしてにわの方をながめてみたが、やっぱり清の事が気にかかる。その時おれはこう思った。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
近頃だんだん昔のような溌剌はつらつさがなくなり、ややともすると所構わず足を投げ出したり、肘枕ひじまくらをしたり、溜息ためいきをついたり、持ち前の行儀悪さが一層ひどくなったのは
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
墨染めの法衣の胸をはだけ、ムシャムシャした胸毛を露出させ、肘枕ひじまくらをした大坊主が、陣幕の裾に眠っていた。早足と大力とで有名な、正雪のお気に入りの門下である。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)