“肘枕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひじまくら63.6%
ひぢまくら36.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今まで、尺八を構えた姿勢で坐って聞いていた竜之助が、ごろりと横になって、肘枕ひじまくらにあちらを向いたのはその時のことです。
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
枡平ではおみのが給仕にあらわれ、十太夫としきりにやりあったが、土田は聞くだけで話には加わらず、しまいには肘枕ひじまくらで横になってしまった。
饒舌りすぎる (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
富岡は炬燵こたつに寝そべつて肘枕ひぢまくらをしてゐたが、まぶたのなかに、暗い森林のやうなものが浮んだ。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
わたし休屋やすみや宿やどえんに——ゆかたかく、座敷ざしきひろし、ふすまあたらしい——肘枕ひぢまくらしてながめてた。
十和田の夏霧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)