“ふんぬ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:フンヌ
語句割合
憤怒58.4%
忿怒41.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女の家庭のひとびとは、彼女を捨てたその男をのろってやまなかった。中でも一番ふかい憤怒ふんぬをいだいたのは、次兄にあたる人だった。
恐しき通夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
クリストフは憤怒ふんぬのあまりあおくなり、恥ずかしくなり、亭主や女房や娘を、締め殺すかもしれない気がして、驟雨しゅううを構わず逃げ出した。
かれはまず、主家百年のために忿怒ふんぬの声をあげた。かかる文弱の徒に政治を渡しては、勝山一藩の運命は見るべきのみ、と叫んだ。
(新字新仮名) / 山本周五郎(著)
勝造の忿怒ふんぬの視線を辿ると、人垣の後ろから、二十五六の化粧の上手な女が、赤い唇を歪めて、冷たい笑いを送っているのでした。