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彼
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かれ
ふりがな文庫
“
彼
(
かれ
)” の例文
たとえば、きかん
坊主
(
ぼうず
)
の
秀吉
(
ひできち
)
が、
先生
(
せんせい
)
にしかられて、この
運動場
(
うんどうじょう
)
に
立
(
た
)
たされたとき、
彼
(
かれ
)
は
悲
(
かな
)
しくなって、
泣
(
な
)
き
出
(
だ
)
しそうになりました。
学校の桜の木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
温泉
(
をんせん
)
に
行
(
ゆ
)
かうとして、
菊屋
(
きくや
)
の
廣袖
(
どてら
)
に
着換
(
きか
)
へるに
附
(
つ
)
けても、
途中
(
とちう
)
の
胴震
(
どうぶる
)
ひの
留
(
と
)
まらなかつたまで、
彼
(
かれ
)
は
少
(
すく
)
なからず
怯
(
おびや
)
かされたのである。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
彼
(
かれ
)
が
薦
(
こも
)
つくこを
擔
(
かつ
)
いで
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
た
時
(
とき
)
は
日向
(
ひなた
)
の
霜
(
しも
)
が
少
(
すこ
)
し
解
(
と
)
けて
粘
(
ねば
)
ついて
居
(
ゐ
)
た。お
品
(
しな
)
は
勘次
(
かんじ
)
が
一寸
(
ちよつと
)
の
間
(
ま
)
居
(
ゐ
)
なく
成
(
な
)
つたので
酷
(
ひど
)
く
寂
(
さび
)
しかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
其頃
(
そのころ
)
は
東京
(
とうきやう
)
の
家
(
いへ
)
を
疊
(
たゝ
)
むとき、
懷
(
ふところ
)
にして
出
(
で
)
た
金
(
かね
)
は、
殆
(
ほと
)
んど
使
(
つか
)
ひ
果
(
は
)
たしてゐた。
彼
(
かれ
)
の
福岡
(
ふくをか
)
生活
(
せいくわつ
)
は
前後
(
ぜんご
)
二
年
(
ねん
)
を
通
(
つう
)
じて、
中々
(
なか/\
)
の
苦鬪
(
くとう
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
が、
家
(
うち
)
の
門
(
もん
)
をはひらない
前
(
まへ
)
に、
彼
(
かれ
)
はからつぽになつた
財布
(
さいふ
)
の
中
(
なか
)
と
妻
(
つま
)
の
視線
(
しせん
)
を
思
(
おも
)
ひ
浮
(
うか
)
べながら、その
出來心
(
できごころ
)
を
少
(
すこ
)
し
後悔
(
こうくわい
)
しかけてゐた。
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
▼ もっと見る
江戸川縁
(
えどがわべり
)
に住んでいる
啓吉
(
けいきち
)
は、いつものように十時
頃
(
ごろ
)
家を出て、
東五軒町
(
ひがしごけんちょう
)
の停留場へ急いだ。
彼
(
かれ
)
は雨天の日が
致命的
(
フェータル
)
に
嫌
(
きらい
)
であった。
死者を嗤う
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
厭
(
いや
)
がる妻を紀昌は
叱
(
しか
)
りつけて、無理に機を織り続けさせた。来る日も来る日も
彼
(
かれ
)
はこの
可笑
(
おか
)
しな
恰好
(
かっこう
)
で、瞬きせざる修練を重ねる。
名人伝
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
イワン、デミトリチ、グロモフは三十三
歳
(
さい
)
で、
彼
(
かれ
)
は
此室
(
このしつ
)
での
身分
(
みぶん
)
の
可
(
い
)
いもの、
元來
(
もと
)
は
裁判所
(
さいばんしよ
)
の
警吏
(
けいり
)
、
又
(
また
)
縣廳
(
けんちやう
)
の
書記
(
しよき
)
をも
務
(
つと
)
めたので。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
学んで然る後、前にもいった如く
彼
(
かれ
)
の長を取って
我
(
われ
)
の短を補い、以て日本今日の文明を促進せしめることが我々国民の使命である。
東西両文明の調和を論じて帝国の将来に及ぶ
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
可哀
(
かわい
)
そうな
子家鴨
(
こあひる
)
がどれだけびっくりしたか!
彼
(
かれ
)
が
羽
(
はね
)
の
下
(
した
)
に
頭
(
あたま
)
を
隠
(
かく
)
そうとした
時
(
とき
)
、一
匹
(
ぴき
)
の
大
(
おお
)
きな、
怖
(
おそ
)
ろしい
犬
(
いぬ
)
がすぐ
傍
(
そば
)
を
通
(
とお
)
りました。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
クリストフは
唇
(
くちびる
)
をかみしめた。
顎
(
あご
)
がふるえていた。
彼
(
かれ
)
は
泣
(
な
)
きたかった。ゴットフリートは自分でもまごついてるようにいいはった。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
一
週
(
しう
)
一
度
(
ど
)
來
(
く
)
ることになつて
居
(
ゐ
)
ました、
彼
(
かれ
)
は
私
(
わたし
)
どもに
懶聲
(
なまけごゑ
)
を
出
(
だ
)
すことゝ、
伸
(
の
)
びをすることゝ、それから
蜷局
(
とぐろ
)
を
卷
(
ま
)
くことゝを
教
(
をし
)
へました
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
気
(
き
)
のきいた
運転士
(
うんてんし
)
が
車
(
くるま
)
をつけたところが、
果
(
はた
)
してそれであつた、
彼
(
かれ
)
は
門前
(
もんぜん
)
で
車
(
くるま
)
をおりて、
右側
(
みぎがわ
)
の
坂道
(
さかみち
)
を
爪先上
(
つまさきあが
)
りに
登
(
のぼ
)
つて
行
(
い
)
つた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
その日にやけた年とった
顔
(
かお
)
には、いつにない
若々
(
わかわか
)
しい元気がうかんでいました。
彼
(
かれ
)
は
額
(
ひたい
)
に
汗
(
あせ
)
をにじましながら、つよい
調子
(
ちょうし
)
でいいました。
活人形
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
当地では石炭の
出入
(
しゆつにふ
)
に桟橋費一
噸
(
とん
)
につき三十五銭取られる如き費用を要するのを
彼
(
かれ
)
に
於
(
おい
)
ては一切省略しようとするのだ
相
(
さう
)
である。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
彼
(
かれ
)
は
赤栗毛
(
あかくりげ
)
の、すばらしいイギリス馬を持っていた。すらりと細長い首をして、よく
伸
(
の
)
びた
脚
(
あし
)
をして、
疲
(
つか
)
れを知らぬ
荒馬
(
あらうま
)
だった。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
彼
(
かれ
)
は
熱心
(
ねつしん
)
に
書
(
か
)
いて
居
(
ゐ
)
る
草
(
くさ
)
の
上
(
うへ
)
に
腰
(
こし
)
から
上
(
うへ
)
が
出
(
で
)
て、
其
(
その
)
立
(
た
)
てた
膝
(
ひざ
)
に
畫板
(
ぐわばん
)
が
寄掛
(
よりか
)
けてある、そして
川柳
(
かはやぎ
)
の
影
(
かげ
)
が
後
(
うしろ
)
から
彼
(
かれ
)
の
全身
(
ぜんしん
)
を
被
(
おほ
)
ひ
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
『
左樣
(
さやう
)
、
殘念
(
ざんねん
)
ながら、
西班牙
(
イスパニヤ
)
や、
亞弗利加
(
アフリカ
)
の
方
(
はう
)
は
今度
(
こんど
)
は
斷念
(
だんねん
)
しました。』と、
私
(
わたくし
)
がキツパリと
答
(
こた
)
へると、
彼
(
かれ
)
はポンと
膝
(
ひざ
)
を
叩
(
たゝ
)
いて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
かくてたとへば
群鶴
(
むらづる
)
の、一部はリフエの
連山
(
やま/\
)
にむかひ、また一部は
砂地
(
すなぢ
)
にむかひ、
此
(
これ
)
氷を
彼
(
かれ
)
日を厭ひて飛ぶごとく 四三—四五
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
万葉集にある
浦島
(
うらしま
)
の長歌を
愛誦
(
あいしょう
)
し、日夜
低吟
(
ていぎん
)
しながら
逍遥
(
しょうよう
)
していたという小泉八雲は、まさしく
彼
(
かれ
)
自身が浦島の子であった。
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
明治
開化
(
かいか
)
の
爆笑王
(
ばくしょうおう
)
ステテコの
円遊
(
えんゆう
)
も、かゝる雪の
夜
(
よ
)
、
彼
(
かれ
)
の言の葉を以てせば「御膳上等」なる宇治にお
茶漬
(
ちゃづけ
)
サク/\とかつこみし事ならむか。
滝野川貧寒
(新字旧仮名)
/
正岡容
(著)
かれの心には、むろんこの場合にも
道江
(
みちえ
)
のことがひっかかっていた。むしろそのほうが荒田老以上に
彼
(
かれ
)
をなやましていたともいえるのだった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
また
彼
(
かれ
)
らの行動をいさぎよしとせざることあるもこれを
黙認
(
もくにん
)
し、あるいはかえって進んでこれを弁護することありはせぬか。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
井沢香央の人々、
七四
彼
(
かれ
)
を
悪
(
にく
)
み
此
(
これ
)
を
哀
(
かなし
)
みて、
専
(
もは
)
ら
七五
医
(
い
)
の
験
(
しるし
)
をもとむれども、
七六
粥
(
もの
)
さへ日々にすたりて、よろづにたのみなくぞ見えにけり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
すれば是は容易の
公事
(
くじ
)
でなし
那
(
あ
)
の惣右衞門めは
年
(
とし
)
こそ
老込
(
おいこみ
)
たれど
並々
(
なみ/\
)
の者に非ず
彼
(
かれ
)
是
(
これ
)
評定所へ
出
(
いづ
)
るならば此方が是迄の惡事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ことに童話詩人としての
彼
(
かれ
)
の名前は、われわれにとってはなつかしい
響
(
ひび
)
きを持っているのである。しかし彼は単に童話を書いたばかりではない。
絵のない絵本:02 解説
(新字新仮名)
/
矢崎源九郎
(著)
「失礼でございますがあなたはどなたでしょうか」と
彼
(
かれ
)
はききかえした。「わたしはこの水の底に住んでいる水の
精
(
せい
)
じゃ」
おしどり
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
天公
(
てんたうさま
)
の
機状
(
からくりのしかけ
)
かの妙法寺村の火とおなじ事也。
彼
(
かれ
)
は人の
知
(
し
)
る所、是は他国の人のしらざる所なればこゝに
記
(
しるし
)
て
話柄
(
はなしのたね
)
とす
*3
。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
鰻飯は西洋料理の
媒酌
(
ばいしゃく
)
となり、西洋料理は金の時計の手引きとなり、
比
(
これ
)
より
彼
(
かれ
)
に移り、一より十に進み、一進また一進、段々限りあることなし。
学問のすすめ
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
そこで四人が、表においてあった大学生のセダンに乗りこむと、
彼
(
かれ
)
は、ロングビイチの海岸まで車を走らせて行きました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
そのほか蘭、仏の語もまた
然
(
しか
)
るものありという。しかして
彼
(
かれ
)
よく誤解することなし。しからばすなわち、我といえども何ぞ誤解するの理あらんや。
平仮名の説
(新字新仮名)
/
清水卯三郎
(著)
が、
彼
(
かれ
)
は
果
(
はた
)
して
鼬
(
いたち
)
か
狸
(
たぬき
)
か、
或
(
あるい
)
は人の
悪戯
(
いたずら
)
かと
種々
(
いろいろ
)
に
穿索
(
せんさく
)
したが、
遂
(
つい
)
に其正体を見出し得なかつた。
宿
(
やど
)
の者は
飽
(
あく
)
までも鼬と信じてゐるらしいとの事。
雨夜の怪談
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
下宿屋
(
げしゆくや
)
の
下婢
(
かひ
)
が
彼
(
かれ
)
を
嘲
(
あざ
)
けりて
其
(
その
)
爲
(
な
)
すところなきを
責
(
せ
)
むるや「
考
(
かんが
)
へる
事
(
こと
)
を
爲
(
な
)
す」と
云
(
い
)
ひて
田舍娘
(
いなかむすめ
)
を
驚
(
おどろ
)
かし、
故郷
(
こきやう
)
よりの
音信
(
いんしん
)
に
母
(
はゝ
)
と
妹
(
いもと
)
との
愛情
(
あいじやう
)
を
示
(
しめ
)
して
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
そして
彼
(
かれ
)
と
彼女
(
かれ
)
とは、
子供
(
こども
)
を
抱
(
だ
)
いて
家
(
いへ
)
を
出
(
で
)
るのであつた。けれども、どこと
云
(
い
)
つてあてもないので、
二人
(
ふたり
)
はやはり
電車
(
でんしや
)
にのつて
銀座
(
ぎんざ
)
に
出
(
で
)
てしまつた。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
彼れがいたという城は伊祖城といって、今もなお残っているが、浦添城を
距
(
へだた
)
ること十町ばかりの山脈つづきで、
而
(
しか
)
も
彼
(
かれ
)
と
此
(
これ
)
とがその両端をなしている。
浦添考
(新字新仮名)
/
伊波普猷
(著)
彼
(
かれ
)
は
地上
(
ちじやう
)
に
倒
(
たふ
)
れ、
次々
(
つぎ/\
)
に×
(6)
き×
(7)
される
銃
(
じう
)
×
(8)
の
下
(
もと
)
に、
潮
(
うしほ
)
の
退
(
しりぞ
)
くやうに
全身
(
ぜんしん
)
から
脱
(
ぬ
)
けて
行
(
ゆ
)
く
力
(
ちから
)
を
感
(
かん
)
じ
生ける銃架:――満洲駐屯軍兵卒に――
(新字旧仮名)
/
槙村浩
(著)
日本人
(
にほんじん
)
が
歐文
(
おうぶん
)
を
飜譯
(
ほんやく
)
するとき、
年紀
(
ねんき
)
や
所在地
(
しよざいち
)
の
書
(
か
)
き
方
(
かた
)
は、これを
日本流
(
にほんりう
)
に
大
(
だい
)
より
小
(
せう
)
への
筆法
(
ひつぱふ
)
に
直
(
なほ
)
すが、
固有名
(
こゆうめい
)
は
矢張
(
やは
)
り
尊重
(
そんちよう
)
して
彼
(
かれ
)
の
筆法
(
ひつぱふ
)
に
從
(
したが
)
ふのである。
誤まれる姓名の逆列
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
今年十七の春父が急いで国元へ引返す際、
彼
(
かれ
)
はすぐに
騒
(
さわ
)
ぎを打ち鎮めて京へ帰れる見込みで、
留守
(
るす
)
の館には姫の従者として男女一人ずつ残しておきました。
鯉魚
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
彼
(
かれ
)
は、
人柄
(
ひとがら
)
としては、まことに
温和
(
おんわ
)
な
風貌
(
ふうぼう
)
の
分別盛
(
ふんべつざか
)
りの
紳士
(
しんし
)
である。
趣味
(
しゅみ
)
がゴルフと
読書
(
どくしょ
)
だという。そして、
井口警部
(
いぐちけいぶ
)
との
間
(
あいだ
)
に、
次
(
つぎ
)
のような
会話
(
かいわ
)
があつた。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
夫
(
それ
)
ゆゑ
誰
(
だれ
)
も
彼
(
かれ
)
も
聴
(
きき
)
に
参
(
まゐ
)
る
中
(
なか
)
に、
可楽
(
からく
)
と
云
(
い
)
ふ者があつて、
是
(
これ
)
は
櫛職人
(
くししよくにん
)
でござりましたが、
至
(
いたつ
)
て
口軽
(
くちがる
)
な
面白
(
おもしろ
)
い人ゆゑ、
私
(
わたくし
)
も一つ
飛入
(
とびいり
)
に
落語
(
はなし
)
をして見たいと
申込
(
まうしこ
)
んだ。
落語の濫觴
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
彼
(
かれ
)
は千八百六十三
年
(
ねん
)
ペテルブルグで
生
(
う
)
まれた。
父
(
ちち
)
はポルタワ
県
(
けん
)
出身
(
しゅっしん
)
の
仕立屋
(
したてや
)
で、
母
(
はは
)
は
農婦
(
のうふ
)
あがりだった。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
侠客伝は
女仙外史
(
じょせんがいし
)
より
換骨脱胎
(
かんこつだったい
)
し
来
(
きた
)
る。其の一部は
好逑伝
(
こうきゅうでん
)
に
藉
(
よ
)
るありと
雖
(
いえど
)
も、全体の女仙外史を
化
(
か
)
し
来
(
きた
)
れるは
掩
(
おお
)
う
可
(
べ
)
からず。
此
(
これ
)
の
姑摩媛
(
こまひめ
)
は
即
(
すなわ
)
ち
是
(
こ
)
れ
彼
(
かれ
)
の
月君
(
げっくん
)
なり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
凡
(
およ
)
そ
説
(
ぜい
)
の
務
(
つと
)
め、
説
(
と
)
く
所
(
ところ
)
の
敬
(
けい
)
する
所
(
ところ
)
を
飾
(
かざ
)
り・
而
(
しかう
)
して
其
(
そ
)
の
醜
(
にく
)
む
所
(
ところ
)
を
(八五)
滅
(
めつ
)
するを
知
(
し
)
るに
在
(
あ
)
り。
彼
(
かれ
)
自
(
みづか
)
ら
其計
(
そのけい
)
を
知
(
ち
)
とせば、
則
(
すなは
)
ち
其失
(
そのしつ
)
を
以
(
もつ
)
て
之
(
これ
)
を
(八六)
窮
(
きは
)
むる
無
(
な
)
かれ。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
此度
(
このたび
)
の
企
(
くはだて
)
は
残賊
(
ざんぞく
)
を
誅
(
ちゆう
)
して
禍害
(
くわがい
)
を
絶
(
た
)
つと云ふ事と、
私蓄
(
しちく
)
を
発
(
あば
)
いて
陥溺
(
かんでき
)
を救ふと云ふ事との二つを
志
(
こゝろざ
)
した者である。
然
(
しか
)
るに
彼
(
かれ
)
は
全
(
まつた
)
く敗れ、
此
(
これ
)
は成るに
垂
(
なん/\
)
として
挫
(
くじ
)
けた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
研究者
(
けんきゆうしや
)
次第
(
しだい
)
に
増加
(
ぞうか
)
し
優秀
(
ゆうしゆう
)
な
若
(
わか
)
い
學者
(
がくしや
)
も
出來
(
でき
)
て
來
(
き
)
たので、
最近
(
さいきん
)
二三年
(
にさんねん
)
の
間
(
あひだ
)
に
於
(
おい
)
ては
此方面
(
このほうめん
)
にも
手
(
て
)
が
次第
(
しだい
)
に
伸
(
の
)
びて
來
(
き
)
て、
今日
(
こんにち
)
では
最早
(
もはや
)
彼
(
かれ
)
に
後
(
おく
)
れてゐようとは
思
(
おも
)
はれない。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
晴着
(
はれぎ
)
の
場所
(
ばしよ
)
へは
向
(
む
)
かない。これは
彼
(
かれ
)
を
蔑
(
さげす
)
み、
彼
(
かれ
)
はこれを
憤
(
いきどほ
)
る。こんなことが、一
體
(
たい
)
あつてよいものか
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
双方
(
そうほう
)
しばしは
天井
(
てんじょう
)
と
馬糧
(
まぐさ
)
のなかとで、
息
(
いき
)
をこらし、らんらんたる
眼光
(
がんこう
)
を
睨
(
ね
)
めあっていたが、やがてこれこそ、
梁
(
はり
)
の上から
鞍馬
(
くらま
)
の
竹童
(
ちくどう
)
、じッと
彼
(
かれ
)
なることを見さだめて
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼女
(
かのぢよ
)
は、
片山
(
かたやま
)
の
同志
(
どうし
)
のK
氏
(
し
)
の
家
(
うち
)
に
身
(
み
)
を
寄
(
よ
)
せて、
彼
(
かれ
)
の
居所
(
ゐどころ
)
を
搜
(
さが
)
してゐたが、その
彼
(
かれ
)
が、I
刑務所
(
けいむしよ
)
の
未決監
(
みけつかん
)
にゐると
判
(
わか
)
つたのは、
行方不明
(
ゆくへふめい
)
になつてから、
半年
(
はんとし
)
もの
後
(
のち
)
だつた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
だが、
彼
(
かれ
)
と
我
(
われ
)
との距離は、いまはもうかなりへだたっていた。だからこの三台の追跡隊が、金属箔のかべのところまでいくには、四時間もかかって、午前五時となった。
怪星ガン
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
この点は北海道の登別温泉に似ているが、周囲の風致において、広さにおいて
彼
(
かれ
)
を
凌
(
しの
)
いでいる。
雲仙岳
(新字新仮名)
/
菊池幽芳
(著)
“彼”の意味
《代名詞》
(か:古語) 遠称。あれ、あちら、あの。
(かれ)三人称。
《名詞》
(かれ)ボーイフレンド又は男性の恋人。
(出典:Wiktionary)
彼
常用漢字
中学
部首:⼻
8画
“彼”を含む語句
彼方
彼女
彼処
彼方此方
彼地
彼奴
彼様
彼岸
彼家
彼処此処
彼處
彼此
彼得
彼等
彼奴等
彼樣
彼是
誰彼
彼所
彼男
...