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おとなし
ふりがな文庫
“
温和
(
おとなし
)” の例文
この時まで主人の
後
(
あと
)
に
温和
(
おとなし
)
く
尾
(
つ
)
いて来た
彼
(
か
)
のトムは、
猝
(
にわか
)
に何を認めたか知らず、
一声
(
いっせい
)
高く唸って
飛鳥
(
ひちょう
)
の如くに駈け出した。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
売物と
毛遂
(
もうすい
)
が
嚢
(
ふくろ
)
の
錐
(
きり
)
ずっと突っ込んでこなし廻るをわれから悪党と
名告
(
なの
)
る悪党もあるまいと俊雄がどこか
俤
(
おもかげ
)
に残る
温和
(
おとなし
)
振りへ目をつけてうかと口車へ腰を
かくれんぼ
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
それとちがいお宅のお
内
(
うち
)
さんぐらいの
温和
(
おとなし
)
い方を私は未だ見た事がありません、第一
信心者
(
しん/″\しゃ
)
でげす
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ジルベールは二十一二の
温和
(
おとなし
)
そうな容貌、見るからに華奢な、そして活気のある青年であったが、ボーシュレーの方は丈の短い、
髪毛
(
かみげ
)
のちぢれた、蒼い顔に凄みのある男であった。
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
「何んだ、親分も知つて居るんですか、嫁の親の二葉屋安兵衞が、四方屋の息子の徳太郎の
温和
(
おとなし
)
いところに惚れ込んで、持參金三百兩、人橋を
架
(
か
)
けて、無理に貰はせたといふことで——」
銭形平次捕物控:260 女臼
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
肇さんは
恁
(
かう
)
云ツて、
温和
(
おとなし
)
い微笑を浮かべ乍ら、楠野君の顔を覗き込んだ。
漂泊
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
宅へお
梵妻
(
だいこく
)
さんがいらっしたのよ、あのお
梵妻
(
だいこく
)
さん、祭司長のキリール神父の奥さんがですよ、それでどうしたとお思いになって? あの
温和
(
おとなし
)
そうな風来坊が一体どんな男だったとお思いになって?
死せる魂:02 または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
喰居
(
くひゐ
)
るに越前守殿
何
(
どう
)
だ三吉其方の年は
幾歳
(
いくつ
)
になると聞れけるに三吉は早少し
馴染
(
なじみ
)
の
付
(
つき
)
し
體
(
さま
)
にてハイ私は當年十歳になりますと答へければオヽ十歳になるか
能
(
よく
)
答
(
こた
)
へが分る
至極
(
しごく
)
温和
(
おとなし
)
い奴ぢや
今
(
いま
)
尋ねる事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
そのうめ合せにはこれまで秋元の
婢共
(
おんなども
)
は、貞之進の物数を言わぬことを、気心が知れぬと内実
忌
(
い
)
んで居たが、その頃から単に
温和
(
おとなし
)
い方と言改めて、羽織の
襟
(
えり
)
の返らないのを
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
私
(
わっち
)
さ、
扮装
(
なり
)
を
拵
(
こしら
)
えるね
此様
(
こん
)
な
扮装
(
いでたち
)
じゃアいけないが
結城紬
(
ゆうきつむぎ
)
の茶の
万筋
(
まんすじ
)
の着物に上へ
唐桟
(
とうざん
)
の
縞
(
らんたつ
)
の通し襟の
半※
(
はんてん
)
を
引掛
(
ひっか
)
けて
白木
(
しろき
)
の三尺でもない、それより
彼
(
あ
)
の子は
温和
(
おとなし
)
い方が好きですかねえ
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
大業
(
おおぎょう
)
な事を云うから、小瀧も此の茂之助を金の有る人と思いますと、
容貌
(
こがら
)
も余り悪くはなし、
年齢
(
とし
)
は三十三で
温和
(
おとなし
)
やかな人ゆえ、此の人に
縋
(
すが
)
り付けば私の身の上も何うか成るだろうと云うと
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
温
常用漢字
小3
部首:⽔
12画
和
常用漢字
小3
部首:⼝
8画
“温”で始まる語句
温
温泉
温順
温柔
温気
温暖
温味
温泉宿
温泉場
温習