“頭布”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ずきん23.1%
づきん15.4%
プラトーク15.4%
コワツフ7.7%
サッファ7.7%
タアバン7.7%
カーチーフ7.7%
タアベン7.7%
プラトチカ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
手甲の上には紺地に白糸で、草模様などの刺繍が見える。もとより包むのは両手のみではなく、頭布をかぶるのは言うをたない。
陸中雑記 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
そのとき、向ふの人が声をかけて、頭布をとると、それはキクッタであることが分りました。
熊捕り競争 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
頭布で頬かぶりをして袖無をきた小娘が馬車からおりて、両の拳でまるで男みたいに力まかせに門を叩いた。
第一にゴオドの頭布の白い色、次ぎに黒い喪服につゝまれた彼女のすらりとしたかたち、そしてそれと並んで、彼女の戀人の角張つた兩肩。
頭布が解かれると左から右分けにした房々と恰好のいい頭髪があらわれて、少年は解いた頭布を私に示してからまた巻きに掛かった。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
可笑しく思ったが、初めて見る少年の頭布に私はすこぶる興味が湧いたからどういう風にそれを巻くのか見せて欲しいと言った。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
暗緑色のスカートに縁紐で縁取りされた胸衣をつけ、それにまで拡がっている白いリンネルの襟布、頭にアウグスチン尼僧が被るような純白の頭布を頂いている。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
振返ると、お隣の窓が開いて、白い頭布を捲いた印度人の頭が、続いて白衣の肩が出て来ました。——「東印度水夫だ。」と、セエラはすぐ思いました。
今でも憶えています、白い頭布をして、灰色のっ張りを着て小さな腰掛に坐っていました。痩せこけて顔の色もなく、眼ばかりぎょろつかせて、見るも哀れな姿でした。
女房ども (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)