頭布ずきん)” の例文
手甲の上には紺地に白糸で、草模様などの刺繍が見える。もとより包むのは両手のみではなく、頭布ずきんをかぶるのは言うをたない。
陸中雑記 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
姉もまた赤い布片きれころもを縫って、地蔵の肩にまきつけたり、小さな頭布ずきんをつくったりして、石の頭に冠せたりした。
幼年時代 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
さむかぜきゅうきたほうからこってきて、ゆきがちらちらとってきました。ると、さっきまで、つえをついて、くろ頭布ずきんをかぶっていたおばあさんは、じつは魔物まものであったのです。
角笛吹く子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
くろ頭布ずきんえたのは、おおきなつばさをたたんで、そのあたまかくしていたからです。
角笛吹く子 (新字新仮名) / 小川未明(著)