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布
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ぎぬ
ふりがな文庫
“
布
(
ぎぬ
)” の例文
それはまさしく
閨房
(
けいぼう
)
であった。
垂
(
た
)
れ
布
(
ぎぬ
)
で幾部屋かに仕切ってあった。どの部屋にも裸体像があった。いずれも男女の像であった。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
どこか
神輿
(
みこし
)
めいたところがあって、何となく尊げに見受けられたが、一所に垂れている垂れ
布
(
ぎぬ
)
の模様が、日本の織り物としてはかなり珍らしい。
生死卍巴
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
隣室へ通う三つの戸口へこればかりは
華美
(
はなやか
)
な物として垂れ掛けた
金襴
(
きんらん
)
の垂れ
布
(
ぎぬ
)
等を、幻想の国のお
伽噺
(
とぎばなし
)
のように、
模糊髣髴
(
もこほうふつ
)
と浮き出させている。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
窺い寄った葉之助、立ててある几帳の
垂
(
た
)
れ
布
(
ぎぬ
)
の隙から、内の様子を覗いて見たが、思わずゾッと総毛立った。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
と顔の垂れ
布
(
ぎぬ
)
をかかげ、宮家の
御首級
(
みしるし
)
を凝然と、見詰めていた早瀬が嗚咽しながら云った。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
そこから
迸
(
ほとばし
)
り出た
温湯
(
ぬるまゆ
)
で、次々に手を洗った三人は、無造作に犠牲者へ白布を掛けると、何んの変事もなかったように、黒い
垂
(
た
)
れ
布
(
ぎぬ
)
を押し分けて、揃って後房へはいって行った。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
と早瀬は顔の垂れ
布
(
ぎぬ
)
を片手でかかげて、頼春の顔を、涙いっぱいの眼で見詰めたが
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
床が
滑石
(
なめいし
)
で張り詰められてあり、その天井が非常に高いのが何より目立つ特色で、後房に通ずる戸口には黒色の
垂
(
た
)
れ
布
(
ぎぬ
)
がかけられてあり、中庭に通ずる戸口には厳重な扉が設けられてあった。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“布”の意味
《名詞》
(ぬの)綿や絹といった繊維から織り上げたもの。衣服などの材料となる。
(出典:Wiktionary)
“布”の解説
布(ぬの)とは
織物の総称。織ったもののこと。古くは、(絹(絹織物)と対比して)麻・葛 (くず) などで織ったものを「布」と言っていたが、のちに木綿も含めた。
(広く)繊維類を薄く加工したもの。(織物に限らず、メリヤス生地やレース(編み物の類)、フェルト、不織布まで含めた概念)
(出典:Wikipedia)
布
常用漢字
小5
部首:⼱
5画
“布”を含む語句
毛布
麻布
被布
白布
赤毛布
絹布
画布
頭布
敷布
帆布
布地
財布
布片
小布
撒布
卓布
垂布
昆布
布衣
上布
...