“滑石”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なめいし55.6%
かっせき22.2%
くわつせき11.1%
タルク11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
戸外の作事場なのでしょうか、まるで滑石なめいしのようにてら/\光る堅い土面の上を歩んで行きますと、屋根に養蚕の天井窓のある藁家わらやがありました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
きれいに片付いた客間には、大燈架のガスのほのおと、壁煖炉だんろの上の蝋燭ろうそくとが燃えている。床板には滑石かっせきがまいてあり、無言の半円をなして、弟子たちが立ち並んでいる。
籃藍は相通さうつうである。第三にはへいがある。平は萍と通ずる。第四には滑石くわつせきがある。第五に薄荷はくかがある。第六に蒨草せんさうがある。洗蒨は相通である。第七に五加ごかがある。五加と吾家とは音通である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
欄干の電燈の丸い笠は滑石タルクの光澤で紫色に淀んで居る。その下を兵隊が通る。自動車、人力、荷車、田舍娘の一群が通る。合乘に二人乘つた舞子の髷が見える。
京阪聞見録 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)