“かなわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鉄輪37.5%
金輪25.0%
金環12.5%
鉄環8.3%
4.2%
4.2%
鉄箍4.2%
鐵輪4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鉄輪かなわ」の「今更さこそ悔しかるらめ、さてりや思い知れ」と金槌かなづちくぎを打ち付ける様をする時は、腰を折って執心する眼に注意するようにと教えたこと。
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
キシさんはお金を渡すと、金輪かなわさらやナイフや大きなまりなど、手品の道具を、地面に敷いてあったむしろに包んで、それをかかえて、さっさと立ち去ってしまいました。
金の目銀の目 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
オルガは甲谷の傍へ寄って来ると、支那婦人の用いる金環かなわたくを手首にめて涼しげに鳴らした。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
雪と浸水あかとでのりよりもすべる船板の上を君ははうようにしてへさきのほうへにじり寄り、左の手に友綱の鉄環かなわをしっかりと握って腰をえながら、右手に磁石をかまえて、大声で船の進路を後ろに伝える。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)
打った武芸者なんてひとりもいない。術の法のと、理窟はうまいが、持って生れたほんものの腕ぶしにはかなわねえのさ
剣の四君子:05 小野忠明 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
衛生法の原則にかなわざれば文明の料理となしがたし。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
それそれ、その節、幌馬車キビートカの前輪の鉄箍かなわをおつけ申しました鍛冶屋めで!
顳顬をひきつめて、鐵輪かなわでも嵌められたやうに、ぢつと眼を見据ゑて坐つてゐた。