“鉄輪”のいろいろな読み方と例文
旧字:鐵輪
読み方割合
かなわ72.7%
てつわ18.2%
かんなわ9.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白衣ははじめからわかっているが、近づくに従って熟視すると、髪はうしろへ下げ髪に、その上へ鉄輪かなわを立てて、三本の蝋燭ろうそくが燃えている。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
と、せきたてる大将に引かれた私は吾を忘れて、馬の頭上にヒユウ/\と鞭を鳴した。馬車は鉄輪かなわであつたから凄まぢい地響きを挙げてまつしぐらに狂奔した。
歌へる日まで (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
髪をさばかせ、鉄輪かなわを頭に、九つか、七つか、蝋燭をともして、めらめらと、蛇の舌の如く頂かせろ。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やがて母と兄は下に待っているくるまに乗って、楼前から右の方へ鉄輪かなわの音を鳴らして去った。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
鉄輪かなわの話を翻訳したる「妬女貴布禰明神とぢよきぶねみやうじんに祈る事」も然り。
案頭の書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
世をおそれぬ鉄輪てつわをごとりとまわす。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
重々しい鉄輪てつわの車を解放ときはなされて、
詩集夏花 (新字旧仮名) / 伊東静雄(著)
「この上の方の鉄輪かんなわ温泉から鶴見の方へ出る三間幅の道路も新らしく出来ました。各地獄や温泉を連絡する新道路が出来たのであります、皆自動車で通れます」とのことであった。
別府温泉 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
この熱汽を吐いておる地獄は、かまど、血の池、紺屋こうや鉄輪かんなわその他にもある。熱汽に水を通して温泉とすることが出来るとならばまた新温泉は無数に出来るわけである。
別府温泉 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
それから鉄輪かんなわ温泉に行った頃は店頭の電灯がともっていた。
別府温泉 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)