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適
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あ
ふりがな文庫
“
適
(
あ
)” の例文
漬物の切り方や、盛り方などにも、自分の方が、長いあいだ気心を知っている浅井の気分に、しっくり
適
(
あ
)
うところがあるように思えた。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「外国の土に善く
適
(
あ
)
ふからと云つてその木をすぐ日本へ持つて来て植ゑると云ふ事は間違つてゐる。日本には日本の桜がある。」
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死
(新字旧仮名)
/
長与善郎
(著)
たゞ、大きな岩が轟然たる響きとともに粉砕されるその光景のなかに、黒岩万五といふ人物をおいてみることは、彼女の好みに
適
(
あ
)
つた夢である。
泉
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
そは汝の視る一切の物、
永遠
(
とこしへ
)
の
律法
(
おきて
)
によりて定められ、指輪はこゝにて、まさしく指に
適
(
あ
)
へばなり 五五—五七
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
だから己が気に
適
(
あ
)
ったのを貰やア
家
(
うち
)
も治まって行くと、夫婦仲せえ
宜
(
よ
)
くば
宜
(
い
)
いじゃアねえか、貰ってくんろよ
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
また彼等は互ひに本當に氣が
適
(
あ
)
つてゐて——一度だつて喧嘩をしたり、爭つたりしたことがない。彼女はこんな仲のよい家族は何處にも知らないと云ふのであつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
「それが今日のどんな御馳走にでもよく
適
(
あ
)
うので御座いますか」と、スクルージは訊ねた。
クリスマス・カロル
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
「そやけど、乞食してるより
優
(
ま
)
しやらう、元が元やよつて、丁度
適
(
あ
)
つてるかも知れへん。」
乳の匂ひ
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
思うさま
良人
(
おっと
)
にかしずくことのままならぬをひそかにかこてるおりおりは、かつてわが
国風
(
こくふう
)
に
適
(
あ
)
わずと思いし継母が得意の
親子
(
しんし
)
別居論のあるいは真理にあらざるやを疑うこともありしが
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
姉が馳走振に取つて呉れた新鮮な魚肉よりも、故郷の方で食べ慣れた鹽辛い鮭の方が私の口に
適
(
あ
)
ひました。一年に一度づゝ年取の晩の膳についた
鹽鰤
(
しほぶり
)
の味などは私には忘れられないものでした。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
何も考えなしに行っている
業
(
わざ
)
こそは、自然と
理合
(
りあい
)
に
適
(
あ
)
ってくるのである。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「ええ、そりゃ……でも、私フラフラだから、自分でもとても困るわ。お姉さんのお店へ行っていると、何だかあんな仕事が、ほんとに自分の性に
適
(
あ
)
っているような気がして、この頃、結婚なんかどうでもよくなってきちゃったのよ。」
貞操問答
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
僕の妻ではない女の牧師補は、僕には
適
(
あ
)
はない。だから、僕と一緒にはあなたは行けないでせう。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
そっと
輿入
(
こしい
)
れをして、そっと儀式を済ますはずであった。あながち金が惜しいばかりではない。一体が、目に立つように晴れ晴れしいことや、
華
(
はな
)
やかなことが、
質素
(
じみ
)
な新吉の性に
適
(
あ
)
わなかった。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「態度はあなたの趣味には
適
(
あ
)
はないとあなたは云つたと思ふけれど?——
氣障
(
きざ
)
で
坊主臭
(
ばうづくさ
)
いつて?」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
その女は
生温
(
なまぬる
)
い土地の人気が肌に
適
(
あ
)
わぬらしく見えた。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
適
常用漢字
小5
部首:⾡
14画
“適”を含む語句
適合
適当
適宜
快適
適當
適切
適々
悠々自適
適確
適中
不適當
適用
適例
胡適
閑適
適役
適否
室適
適応
適従
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