幕末維新懐古談ばくまついしんかいこだん38 象牙彫り全盛時代のはなし38 ぞうげぼりぜんせいじだいのはなし
その時分の私の住居は、下谷西町三番地(旧立花家の屋敷跡の一部)にありました。大溝渠を前にした一室を仕事場にして、其所で二年ぶりに手入れをした道具を備え、いよいよ本職の木彫りをもって世に立つことにしたのであります。 私が、本当に他人の手から離 …
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