“鉄拳”のいろいろな読み方と例文
旧字:鐵拳
読み方割合
てっけん76.2%
てつけん14.3%
かなこぶし9.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
塗料の棒に見入るトラ十のからだに、わずかのすきを見出したのであった。帆村の鉄拳てっけんが、小気味よく、トラ十のあごをガーンと打った。
爆薬の花籠 (新字新仮名) / 海野十三(著)
若者は何のと金剛力を出したが、流石さすがは若者の元気に忽地たちまち重右衛門は組伏せられ、火のごとき鉄拳てつけんあられとばかりその面上頭上に落下するのであつた。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
藁草履を蹴立てて飛着いて、多磨太が暗まぎれに掻掴かいつかむ、鉄拳かなこぶしに握らせて、自若として、少しも騒がず
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)