“鐵拳”のいろいろな読み方と例文
新字:鉄拳
読み方割合
てつけん50.0%
かなこぶし50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『それこの拳骨げんこつでもくらへ。』と大膽だいたんにも鐵拳てつけん車外しやぐわい突出つきだし、猛獸まうじういかつて飛付とびついて途端とたんヒヨイとその引込ひきこまして
かれまはりを掃除さうぢするニキタは、其度そのたびれい鐵拳てつけんふるつては、ちからかぎかれつのであるが、にぶ動物どうぶつは、をもてず、うごきをもせず、いろにもなんかんじをもあらはさぬ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ざまを見ろ廻りの廻りの小佛と朋輩の鼻垂れに仕事の上の仇を返されて、鐵拳かなこぶしに張たほす勇氣はあれど誠に父母いかなる日に失せて何時を精進日とも心得なき身の
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
鐵拳かなこぶし撲倒はりたふ勇氣ゆうきはあれどまこと父母ちゝはゝいかなるせて何時いつ精進日しやうじんびとも心得こゝろえなきの、心細こゝろぼそことおもふては干場ほしばかさのかげにかくれて大地だいぢまくら仰向あふむしてはこぼるゝなみだ呑込のみこみぬるかなしさ
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)