“はぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハブ
語句割合
69.1%
羽振11.8%
波浮5.5%
2.7%
土生1.8%
搏風1.8%
1.8%
0.9%
0.9%
0.9%
省略0.9%
0.9%
食匙蛇0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もっとも郵便配達がお嬢さんを運び出すことは出来ないけれど、そんな風なごくつまらないものがはぶかれていはしないでしょうか
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「森本ちぬ子さんはどうでしょうか。あの人は、とても羽振はぶりのいい芸術家のところへおよめにいらっしったッて云う事ですわ」
魚の序文 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
ジュリヤおたあといふ朝鮮人の侍女にも惚れたが、之は切支丹キリシタンで妾にならぬから、島流しにした。伊豆大島、波浮はぶの近くのオタイネ明神といふのがこの侍女の碑であると云ふ。
黒田如水 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
「真相をあばく」も存外誤植がすくない故、手間をはぶいて、そのまま借用させてもらうと、——
勧善懲悪 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
「道はいうまでもなくけわしい、けれどそれよりも困難なことがある。それは羽黒山の奥に住んでいる土生はぶ一族だ」
梟谷物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
大ぶほかから来ているらしい人も見える。近所の村から来た田舎びた晴着を着た人も、町の人の間にまじって押し合っている。家々の搏風はぶからは、市の定色ていしょくに染めた旗がひらめいている。
みれん (新字新仮名) / アルツール・シュニッツレル(著)
悲しくった、浪路にして見れば、一たん、そこからのがれて来た、松枝町の三斎屋敷になきがらを持ちかえされて、仰々ぎょうぎょうしく、おごそかなはぶりの式を挙げられようより、いのちを賭けた雪之丞の
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
あるひは一一二がつ椎柴しひしばをおほひて雨露をしのぎ、つひとらはれて此の嶋にはぶられしまで、皆義朝よしともかだましき計策たばかりくるしめられしなり。
この嶋にはぶられて、九一高遠たかとほが松山の家にくるしめられ、日に三たびの九二御膳おものすすむるよりは、まゐりつかふる者もなし。
面倒なことは出来るだけはぶくといふのが、あたくしの生活のモツトオなんですから……。
可児君の面会日 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
どんなにみんな周章あわてたでしょうけれども、皆のあわてた事など詳細くわしくお話しした所で何の御参考にもなりませんわね、ですから私省略はぶきます。
西班牙の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この雑音は、電波それ自身にまじっている雑音であった。その雑音をはぶくうまい方法を隆夫は知っていたから、早速さっそくその装置を持って来て、取付けた。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
食匙蛇はぶ響尾蛇ラッツルスネーキ蝮蛇まむしの毒あるでもなく、小さい、無害な、臆病な、人を見れば直ぐ逃げる、二つ三つ打てば直ぐ死ぬ、眼のかたきに殺さるゝ云わば気の毒な蛇までも
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)