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羽振
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はぶ
ふりがな文庫
“
羽振
(
はぶ
)” の例文
うまくやったのは
猿面
(
さるめん
)
の
秀吉
(
ひでよし
)
、山崎の一戦から
柴田
(
しばた
)
も
佐々
(
さっさ
)
も
滝川
(
たきがわ
)
も眼中になく、メキメキ
羽振
(
はぶ
)
りをあげたが、ずるいやつは
徳川家康
(
とくがわいえやす
)
だ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「森本ちぬ子さんはどうでしょうか。あの人は、とても
羽振
(
はぶ
)
りのいい芸術家のところへお
嫁
(
よめ
)
にいらっしったッて云う事ですわ」
魚の序文
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
鈴岡さんは、それぁ、いまこそ少しは
羽振
(
はぶ
)
りがいいようだけど、元をただせば、お前たちのお父さんの家来じゃないか。
正義と微笑
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
立女形
(
たておやま
)
ではないけれど、顔と身体の圧倒的な美しさが、特殊の人気を呼んで、一座の女優中でも、二番目ぐらいには
羽振
(
はぶ
)
りのよい名前になっていた。
虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
……以前のあのうち
羽振
(
はぶ
)
く
鶏鳴
(
けいめい
)
の勢いは皆無だ。
剣刀
(
つるぎたち
)
身に
佩
(
は
)
き
副
(
そ
)
うる
丈夫
(
ますらお
)
の
面影
(
おもかげ
)
は全くなくなってしまった。
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
▼ もっと見る
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
は
彼等
(
かれら
)
の
仲間
(
なかま
)
でも
羽振
(
はぶ
)
りよき
男
(
をとこ
)
、
何
(
なに
)
か
一言
(
ひとこと
)
二言
(
ふたこと
)
いふと、
勇
(
いさ
)
ましき
水兵
(
すいへい
)
の
一團
(
いちだん
)
は、
等
(
ひと
)
しく
帽
(
ぼう
)
を
高
(
たか
)
く
飛
(
とば
)
して、
萬歳
(
ばんざい
)
を
叫
(
さけ
)
んだ、
彼等
(
かれら
)
は
其
(
その
)
敬愛
(
けいあい
)
する
櫻木大佐
(
さくらぎたいさ
)
の
知己
(
ちき
)
たる
吾等
(
われら
)
が
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
もし彼に、けちな虫さえつかなければ、やがては、
羽振
(
はぶ
)
りを
利
(
き
)
かす人間になるだろうと。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
もう梢を離れるらしい
塒鳥
(
ねぐらどり
)
が、近い
端山
(
はやま
)
の
木群
(
こむら
)
で、
羽振
(
はぶ
)
きの音を立て初めている。
死者の書
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
島田髷
(
しまだまげ
)
の時代には売物にならなかった
御面相
(
ごめんそう
)
が、
口紅
(
くちべに
)
、
爪紅
(
つまべに
)
、ハイヒールで堂々と寿司通仲間に侵入し、
羽振
(
はぶ
)
りを利かす時代になってしまった。昔ならほとんど見られなかった風景である。
握り寿司の名人
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
西丸
(
にしまる
)
お
控
(
ひか
)
え
役
(
やく
)
の
司
(
つかさ
)
、今で言えば文書課長に当る身が、
羽振
(
はぶ
)
りがいいといったところで、要するに
巷
(
ちまた
)
の一剣術使い、神保造酒
風情
(
ふぜい
)
に、背に腹は換えられない、ペコペコでもないが、この通り
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
この船をすでに追ひぬきうち
羽振
(
はぶ
)
く鷹いさぎよし
西北
(
にしきた
)
の晴
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
いや、お吉、お前方の親切はほんとうに嬉しいぞ。それが本当だ、今まで拙者が交際していたやつらは、
羽振
(
はぶ
)
りのよい時だけに限ったものだが、お前たちにはそれがないのが嬉しい、嬉しい。お吉、ほんの志じゃ、これを
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
だが、今は家光将軍の
寵童
(
ちょうどう
)
であり、小姓組では
羽振
(
はぶ
)
りがよいし、服装は
綺羅
(
きら
)
で、容姿は
端麗
(
たんれい
)
な彼だった。
柳生月影抄
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
羽
常用漢字
小2
部首:⽻
6画
振
常用漢字
中学
部首:⼿
10画
“羽振”で始まる語句
羽振菊蔵