土生はぶ)” の例文
を振りあげた泰軒、たちまち四、五人に水礼をほどこす。栄三郎にかわされた土生はぶ仙之助も、はずみを食って水音寒く川へのめりこんだ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「道はいうまでもなくけわしい、けれどそれよりも困難なことがある。それは羽黒山の奥に住んでいる土生はぶ一族だ」
梟谷物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
土生はぶ仙之助、つづみの与吉よきちなどの顔がそのなかに見られたが、みな血走った眼をらして左膳とお藤を交互に眺めているだけで言葉もない。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
土生はぶ一族が攻めてきた!
梟谷物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
と、やみに刀をふるう手真似をしながら、かれが縁にあがりかけると、いつのまに来たのか、障子のなかに土生はぶ仙之助の鼻唄が聞こえていた。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)