“物盗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ものと80.0%
ものとり20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
注ぎかけたのであると云う最初からそれが目的だったので普通の物盗ものとりでもなければ狼狽ろうばいの余りの所為しょいでもないその夜春琴は全く気を失い
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
物にもよりますが、こんな財物たからを持っているからは、もううたがいはございませぬ。引剥ひはぎでなければ、物盗ものとりでございます。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「人殺しか、物盗ものとりか、脅迫ゆすり詐欺かたりか、犬の喧嘩か、まさか猫のお産じゃあるめえの。え、こう、口上を述べねえな、口上をよ。」
……五日前のくら不動ふどうの前のは、やはり物盗ものとりじゃございません。持って出たと思われる五十両は、てめえの家の神棚の上にのっかっていたそうでございます。これにゃ、どうも……
顎十郎捕物帳:04 鎌いたち (新字新仮名) / 久生十蘭(著)