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探
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さ
ふりがな文庫
“
探
(
さ
)” の例文
よし
口
(
くち
)
に
出
(
だ
)
して
言
(
い
)
はなからうともお
前
(
まへ
)
に
思
(
おも
)
ふ
事
(
こと
)
がある
位
(
くらゐ
)
めくら
按摩
(
あんま
)
に
探
(
さ
)
ぐらせても
知
(
し
)
れた
事
(
こと
)
、
聞
(
き
)
かずとも
知
(
し
)
れて
居
(
ゐ
)
るが、
夫
(
そ
)
れをば
聞
(
き
)
くのだ
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
彼は四郎の屍体の
口腔
(
こうくう
)
を開かせ、その中に手をグッとさし入れると咽喉の方まで
探
(
さ
)
ぐってみたのが、
果然
(
かぜん
)
手懸
(
てがか
)
りがあって、耳飾の宝石が出てきた。
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
首筋に喰い入るようにめり込んでいる細い鎖を
探
(
さ
)
ぐって環を外した、と、思ったら、するするとネックレースをポケットの中に
辷
(
す
)
べり込ませてしまった。
梟の眼
(新字新仮名)
/
大倉燁子
(著)
春の
長閑
(
のどか
)
な日で、垣根の内には梅が咲いていた。私は、その日も学校から帰ると貸間を
探
(
さ
)
がしに出かけた。
貸間を探がしたとき
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
余は妻と
此
(
この
)
世
(
よ
)
の
住家
(
すみか
)
を
探
(
さ
)
がして、東京から歩いて千歳村に来た。而して丁度其日の夕方に、
疲
(
つか
)
れた足を
曳
(
ひ
)
きずって、正に此路を通って甲州街道に出たのであった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
あの
渺々
(
びょうびょう
)
たる、あの
漫々
(
まんまん
)
たる、
大海
(
たいかい
)
を日となく夜となく続けざまに石炭を
焚
(
た
)
いて
探
(
さ
)
がしてあるいても古往
今来
(
こんらい
)
一匹も魚が上がっておらんところをもって推論すれば
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
すると或る晩に、その墓は五輪の塔で、こういう木の下に
埋
(
うず
)
まっていると夢に見たので、その翌日
檀那寺
(
だんなでら
)
へ行って、夢に見た通り
探
(
さ
)
がすと
果
(
はた
)
して
見付
(
めっか
)
った。これも友人が最近に見た
正夢
(
まさゆめ
)
である。
取り交ぜて
(新字新仮名)
/
水野葉舟
(著)
(青幇のやった所業なら、どう
探
(
さ
)
がそうと解るものではない)
さまよう町のさまよう家のさまよう人々
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
探
(
さ
)
がさせますがこの時世ではなかなか……
面
(新字新仮名)
/
富田常雄
(著)
鞄
(
かばん
)
あけ物
探
(
さ
)
がす人冬木中
六百句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
そこには、幅一尺ほどの、長方形の、真暗な
窖
(
あなぐら
)
がポッカリ明いた。そこでわしは、両手を差入れて、天井裏を
探
(
さ
)
ぐったが、思うものは、直ぐ手先に触れた。
夜泣き鉄骨
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
と
思
(
おも
)
へども、
晴
(
は
)
れぬ
不審
(
ふしん
)
は
疑
(
うたが
)
ひの
雲
(
くも
)
に
成
(
な
)
りて、
唯
(
たゞ
)
一ト
棹
(
さほ
)
の
箪笥
(
たんす
)
の
引出
(
ひきだ
)
しより、
柳行李
(
やなぎこり
)
の
低
(
そこ
)
はかと
無
(
な
)
く
調
(
しら
)
べて、もし
其跡
(
そのあと
)
の
見
(
み
)
ゆるかと
探
(
さ
)
ぐるに、
塵
(
ちり
)
一はしの
置塲
(
おきば
)
も
變
(
かわ
)
らず
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
何を
探
(
さ
)
がしているのだろう、もしや東京のものでなくて様子が分らんのなら教えて
遣
(
や
)
りたいと思ってなお目を放さずに打ち守っていると、どこをどう
潜
(
くぐ
)
り抜けたものやら
趣味の遺伝
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
到頭近所の人を頼み、わざ/\汽車で八王子まで連れて往って捨てゝもろうた。二週間前の事である。其後デカが夜毎に帰っては来たが、
昼
(
ひる
)
は其牝犬を
探
(
さ
)
がしあるいて居るらしかった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「帆村君は、もう一つ、大きな秘密を、
探
(
さ
)
ぐり出したのです」中佐は、夢から
醒
(
さ
)
めたように、語をついだ。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「いつでもして上げる」と云うと
傍
(
そば
)
に聞いていた同僚が、君は白山の美人を
探
(
さ
)
がしたり、記憶のいい爺さんを探したり、随分多忙だねと笑った。こっちはそれどころではない。
趣味の遺伝
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
其中
(
そのなか
)
に
別
(
わ
)
けて
苦勞性
(
くろうせう
)
のあるお
人
(
ひと
)
しのびやかに
跡
(
あと
)
をやつけ
給
(
たま
)
ひし、
探
(
さ
)
ぐりに
探
(
さ
)
ぐれば
扨
(
さて
)
も
燈臺
(
とうだい
)
のもと
暗
(
く
)
らさよ、
本郷
(
ほんごう
)
の
森川町
(
もりかはちよう
)
とかや
神社
(
じんじや
)
のうしろ
新坂通
(
しんざかどほ
)
りに
幾搆
(
いくかま
)
への
生垣
(
いけがき
)
ゆひ
廻
(
まわ
)
せし
中
(
なか
)
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「いくら天気がよくっても、散歩なんかする
暇
(
ひま
)
はない。今日は新橋の先まで遺失品を
探
(
さ
)
がしに行ってその帰りがけにちょっとついでだから、ここで休んで行こうと思って来たのさ」
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
組
(
く
)
む
腕
(
うで
)
の
思案
(
しあん
)
にも
能
(
あた
)
はず、
凋
(
しほ
)
れかへる
甚之助
(
じんのすけ
)
が
人目
(
ひとめ
)
に
遠慮
(
ゑんりよ
)
なきを
浦
(
うら
)
やみて、
心
(
こヽろ
)
空
(
そら
)
になれど
土
(
つち
)
を
掃
(
は
)
く
身
(
み
)
に
箒木
(
はヽき
)
の
面倒
(
めんだう
)
さ、
此身
(
このみ
)
に
成
(
な
)
りしも
誰
(
た
)
れ
故
(
ゆゑ
)
かは、つれなき
令孃
(
ひめ
)
が
振舞
(
ふるまひ
)
其理由
(
そのわけ
)
も
探
(
さ
)
ぐれず
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
あたしは特に選ばれて、すこし臭いハルピン虎を
探
(
さ
)
ぐる係となり、黄風島へ出かけて尼僧に化けているところを貴方にお目にかかり、それからあの鍵をみて、それでこの大成功をおさめたのよ。
鍵から抜け出した女
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「また新橋の先まで
探
(
さ
)
がしに行って、
拳突
(
けんつく
)
を喰ったんじゃないか。つまらない」
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
七
夜
(
や
)
の、
枕直
(
まくらなほ
)
しの、
宮參
(
みやまい
)
りの、
唯
(
たゞ
)
あわたゞしうて
過
(
す
)
ぎぬ、
子
(
こ
)
の
名
(
な
)
は
紙
(
かみ
)
へ
書
(
か
)
きつけて
産土神
(
うぶすな
)
の
前
(
まへ
)
に
神鬮
(
みくじ
)
の
樣
(
やう
)
にして
引
(
ひ
)
けば、
常盤
(
ときは
)
のまつ、たけ、
蓬莱
(
ほうらい
)
の、つる、かめ、
夫
(
そ
)
れ
等
(
ら
)
は
探
(
さ
)
ぐりも
當
(
あ
)
てずして
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
といって、一郎は
暗然
(
あんぜん
)
と涙を
嚥
(
の
)
んだ。そして懐中を
探
(
さ
)
ぐると一と揃いの覆面を出して、ソッとジュリアの枕辺に置いた。——これを見た大江山は始めて気がついたらしく、ハッと一郎の顔を
睨
(
にら
)
んだ。
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
しかし普通の小説家のようにその勝手な真似の根本を
探
(
さ
)
ぐって、心理作用に立ち入ったり、
人事葛藤
(
じんじかっとう
)
の
詮議立
(
せんぎだ
)
てをしては俗になる。動いても構わない。画中の人間が動くと見れば
差
(
さ
)
し
支
(
つかえ
)
ない。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
押入
(
おしい
)
れ
探
(
さ
)
ぐつて
何
(
なに
)
やらの
小風呂敷
(
こぶろしき
)
取出
(
とりいだ
)
し、これは
此子
(
このこ
)
の
寐間着
(
ねまき
)
の
袷
(
あはせ
)
、はらがけと三
尺
(
じやく
)
だけ
貰
(
もら
)
つて
行
(
ゆき
)
まする、
御酒
(
ごしゆ
)
の
上
(
うへ
)
といふでもなければ、
醒
(
さ
)
めての
思案
(
しあん
)
もありますまいけれど、よく
考
(
かんが
)
へて
見
(
み
)
て
下
(
くだ
)
され
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「ふうん、すると大西洋の海底を
探
(
さ
)
ぐるんだな」
地球発狂事件
(新字新仮名)
/
海野十三
、
丘丘十郎
(著)
この好題目が
眼前
(
がんぜん
)
にありながら、余は
入
(
い
)
らざる
詮義立
(
せんぎだ
)
てをして、余計な
探
(
さ
)
ぐりを投げ込んでいる。せっかくの雅境に
理窟
(
りくつ
)
の筋が立って、願ってもない風流を、気味の
悪
(
わ
)
るさが踏みつけにしてしまった。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「それで、
探
(
さ
)
がしに行っても出て
来
(
こ
)
ないのかい」
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
探
常用漢字
小6
部首:⼿
11画
“探”を含む語句
探訪
探偵
探索
探究
手探
探幽
爪探
探偵小説
掻探
探女
御探
探検
天探女
盲探
探検隊
墺探
女探偵
探検者
探鉱
探湯
...