“暗然”の読み方と例文
読み方割合
あんぜん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ゆくものも暗然あんぜんたり、とどまるものも暗然たり、天には一点の雲もなく、南半球の群星はまめをまいたように、さんぜんとかがやいている。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
私は暗然あんぜんと顔を上げた。芸術家気質でそういうだらしない生活をしているのだろうと、旅川が言外に含めたのではないかと邪推じゃすいしたのである。
風宴 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
民部みんぶはものをいわなかった。小文治も黙然もくねんとふかいいきをつくのみだった。蔦之助もまた暗然あんぜんと言葉をわすれて、無情むじょうほしのまたたきになみだぐむばかり……
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)