“下襲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
したがさね88.9%
したがさ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
左大将、左衛門督さえもんのかみ藤参議とうさんぎなどという人たちも皆お供をして出た。皆軽い直衣のうし姿であったのが下襲したがさねを加えて院参をするのであった。
源氏物語:38 鈴虫 (新字新仮名) / 紫式部(著)
綱宗の前をさがるとき、夫人が次ノ間まで送って来て、「おあか付きである」と、綸子りんず下襲したがさねを渡した。
下襲したがさねの緋鹿子ひがのこに、足手あしてゆき照映てりはえて、をんなはだえ朝桜あさざくら白雲しらくもうらかげかよふ、とうちに、をとこかほあをつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
黒髪のつやは、金蒔絵きんまきえの櫛の光を沈めて、いよいよ漆のごとく、藤紫のぼかしに牡丹ぼたんの花、しべに金入の半襟、栗梅の紋お召のあわせ、薄色のつまかさねて、かすかに紅の入った黒地友染の下襲したがさ
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)