“したがさね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
下襲88.9%
下重5.6%
襲衣5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
綱宗の前をさがるとき、夫人が次ノ間まで送って来て、「おあか付きである」と、綸子りんず下襲したがさねを渡した。
自体、駿河の今川家は、名門の誇りが高く、歌道といわず、舞楽といわず、総じて京風な華奢きゃしゃの好みが、たとえば侍たちの装剣そうけんの具にも、女房たちのえり下重したがさねにも見えていた。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雪なすうすもの、水色の地にくれないほのおを染めたる襲衣したがさね黒漆こくしつ銀泥ぎんでいうろこの帯、下締したじめなし、もすそをすらりと、黒髪長く、丈に余る。しろがねの靴をはき、帯腰に玉のごとく光輝く鉄杖てつじょうをはさみ持てり。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)