襲衣したがさね)” の例文
雪なすうすもの、水色の地にくれないほのおを染めたる襲衣したがさね黒漆こくしつ銀泥ぎんでいうろこの帯、下締したじめなし、もすそをすらりと、黒髪長く、丈に余る。しろがねの靴をはき、帯腰に玉のごとく光輝く鉄杖てつじょうをはさみ持てり。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)