“一襲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとかさね76.9%
ひとかさ23.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それには小袖一襲ひとかさねをやれ。それには太刀をつかわせ。……待て待て、茶具には何がある。彼には、茶入れをやるがよいか、馬をやるがよいか」
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
白い大袿おおうちぎに帝のお召し料のお服が一襲ひとかさねで、これは昔から定まった品である。酒杯を賜わる時に、次の歌を仰せられた。
源氏物語:01 桐壺 (新字新仮名) / 紫式部(著)
そう独り決めして、にこにこしていると、武蔵は、引船が立ち去るとすぐ、小袖羽織のその一襲ひとかさねを、城太郎の前へ出していった。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
驚駭おどろきのあまり青年わかものは、ほとん無意識むいしきに、小脇こわきいだいた、一襲ひとかさねの色衣いろぎぬを、ふねむかつてさつげる、とみづへはちたが、其処そこにはとゞかず、しゆながしたやうにかげ宿やどうきくさたゞよふて、そであふ
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)