“縹色”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はなだいろ61.5%
はないろ15.4%
ハナダ15.4%
ハナダイロ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
左に二人並んでいるのは、まだどこかの学校にでも通っていそうな廂髪ひさしがみの令嬢で、一人は縹色はなだいろはかま、一人は菫色すみれいろの袴を穿いている。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
縹色はないろの新しい直衣のうしを着た若い公家くげが春風に酔いを醒ませているらしく、水にただよう花の影をみおろしながらみぎわの白い石の上に立っていると、うしろからそっと声をかけた者があった。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
旅の若い女性ニヨシヤウは、型摺りの大樣な美しい模樣をおいた著る物を襲うて居る。笠は、淺いヘリに、深い縹色ハナダの布が、うなじを隱すほどに、さがつてゐた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
旅の若い女性ニヨシヤウは、型摺カタズりの大様な美しい模様をおいたる物をヨソうて居る。笠は、浅いヘリに、深い縹色ハナダイロの布が、うなじを隠すほどに、さがつてゐた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)