“透(とう)” の例文
「サァ明朝(あす)は早いぞ、もう寝ようか」と、狭い天幕(てんと)内へゾロゾロと入り込んだが、下は薄い筵(むしろ)一枚で水がジメジメ透(とう)して来る。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
医者は煙管(きせる)にタバコをつめながら始終ニコ/\して、そんな昔語(むかしかた)りが楽しさうだつた。強い近眼鏡を透(とう)して見える彼の眼は、正午の猫のやうに細くて愛嬌がある。
念仏の家 (新字旧仮名) / 小寺菊子(著)