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躊躇
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ためらい
ふりがな文庫
“
躊躇
(
ためらい
)” の例文
幾度か出入りしているので、
暗
(
やみ
)
にも何の
躊躇
(
ためらい
)
なく、そこをチョコチョコとはい上がった次郎が、やがて首を出した所は、洞然たる一宇の堂内。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と太郎は
躊躇
(
ためらい
)
もせずそれを左の方へ曲がって行く。こうして行くこと一町余また十字路へ現われた。と太郎は左へ曲がる。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
わたしは自分が二度と替えられない終身の職に就いたことに対しては、なんの
躊躇
(
ためらい
)
も感じていませんでした。私はただ心の喜びと、胸の
躍
(
おど
)
りを感じていました。
世界怪談名作集:05 クラリモンド
(新字新仮名)
/
テオフィル・ゴーチェ
(著)
いったんかくと決めた心は、もはや微塵の
身動
(
みじろ
)
ぎだにもせず、何らの
躊躇
(
ためらい
)
をも感じていたわけではなかったが、同時に、また別段より緻密なる犯行を考えていたわけでもない。
陰獣トリステサ
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
さすがに若い人達は自分等の書いたものを
羞
(
は
)
じるようにして、
躊躇
(
ためらい
)
がちにそれを取出した。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
前へ
一歩
(
ひとあし
)
、
後
(
うしろ
)
へ
一歩
(
ひとあし
)
、
躊躇
(
ためらい
)
ながら二階を降りて、ふいと縁を廻わッて見れば、部屋にとばかり思ッていたお勢が入口に柱に
靠着
(
もた
)
れて、空を
向上
(
みあ
)
げて物思い顔……はッと思ッて、文三立ち止まッた。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
彼はさらに——と、思い当ると、
躊躇
(
ためらい
)
もなく、男衆にいいかけた。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
あいつの
躊躇
(
ためらい
)
、あいつの部下の軽はずみ
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
与兵衛からうけた恩義を思えば、こう云うのが当然である、何の
躊躇
(
ためらい
)
もない筈だ。——が、答えて後、新九郎は
密
(
ひそ
)
かに頼みにされる自分の腕を危ぶんだ。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“躊躇”の意味
《名詞》
躊 躇(ちゅうちょ)
決心がつかず、迷うこと。
《動詞》
躊 躇 する(ちゅうちょ-する)
決心がつかず、迷う。
(出典:Wiktionary)
躊
漢検1級
部首:⾜
21画
躇
漢検1級
部首:⾜
19画
“躊躇”で始まる語句
躊躇逡巡