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躊躇
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ちゆうちよ
ふりがな文庫
“
躊躇
(
ちゆうちよ
)” の例文
荒布革
(
あらめがは
)
の横長なる
手鞄
(
てかばん
)
を膝の上に
掻抱
(
かきいだ
)
きつつ貫一の思案せるは、その宜き
方
(
かた
)
を択ぶにあらで、
倶
(
とも
)
に行くをば
躊躇
(
ちゆうちよ
)
せるなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
ガラツ八が三人のうちどれを追つ驅けようと、暫く
躊躇
(
ちゆうちよ
)
するうちに一人殘らず町の闇に解け込んで了つたのです。
銭形平次捕物控:034 謎の鍵穴
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
此際
(
このさい
)
或
(
あるひ
)
は
倒壞家屋
(
とうかいかおく
)
の
下敷
(
したじき
)
になつたものもあらうし、
或
(
あるひ
)
は
火災
(
かさい
)
を
起
(
おこ
)
しかけてゐる
場所
(
ばしよ
)
も
多
(
おほ
)
いことであらうし、
救難
(
きゆうなん
)
に
出來
(
でき
)
るだけ
多
(
おほ
)
くの
人手
(
ひとで
)
を
要
(
よう
)
し、しかもそれには
一刻
(
いつこく
)
の
躊躇
(
ちゆうちよ
)
を
許
(
ゆる
)
されないものがある。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
花子の上のみ気遣ひてとかく
躊躇
(
ちゆうちよ
)
のおももちなり。
当世二人娘
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
この
期
(
ご
)
に及んで!
躊躇
(
ちゆうちよ
)
するところでないよ。早く、早く、早く! 風早、何を考へとる。さあ、遊佐、ええ、何事も僕が引受けたから、かまはず遣り給へ。証書を
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
人々があまりのことに
躊躇
(
ちゆうちよ
)
する間を縫つて、物馴れた平次は、飛び込みざま靜かに抱き起しました。
銭形平次捕物控:233 鬼の面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
井戸の中に梯子を入れると、提灯を持つた八五郎は、何んの
躊躇
(
ちゆうちよ
)
もなく降りて行きました。
銭形平次捕物控:197 罠に落ちた女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼は
遽
(
にはか
)
に
躊躇
(
ちゆうちよ
)
して、手形用紙を惜めるやうに
拈
(
ひね
)
るなりけり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
平次は何んの
躊躇
(
ちゆうちよ
)
もなく曲者が入つた丸窓を指さすのです。強大な自信です。
銭形平次捕物控:130 仏敵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
神山守は散々
躊躇
(
ちゆうちよ
)
した末、思ひきつた樣子で話の緒口を切りました。
銭形平次捕物控:255 月待ち
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次の
躊躇
(
ちゆうちよ
)
するのを見て、虚無僧の一人は屹となりました。
銭形平次捕物控:071 平次屠蘇機嫌
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
師匠のお幾は、何やら言ひにくさうに
躊躇
(
ちゆうちよ
)
するのです。
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“躊躇”の意味
《名詞》
躊 躇(ちゅうちょ)
決心がつかず、迷うこと。
《動詞》
躊 躇 する(ちゅうちょ-する)
決心がつかず、迷う。
(出典:Wiktionary)
躊
漢検1級
部首:⾜
21画
躇
漢検1級
部首:⾜
19画
“躊躇”で始まる語句
躊躇逡巡