ぢやく)” の例文
されど禅悦ぜんえつぢやくするも亦是修道の過失あやまちと聞けば、ひとり一室に籠り居て驕慢の念を萠さんよりは、あゆみを処〻の霊地に運びて寺〻の御仏をも拝み奉り、勝縁しようえんを結びて魔縁を斥け
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
世情は常に眼前にぢやくして走り天理は多く背後にあらはれ来るものなれば、千鐘の禄も仙化せんげの後には匹夫の情をだに致さする能はず、狗馬くばたちまちに恩を忘るゝとももとより憎むに足らず
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)