きせ)” の例文
つみおとし入んと計りくらき夜に昌次郎と兩人ふたりにて男女をころし悴娘の着類をきせ兩人の首をきつて川へ流せしおもむき最早兩人より白状はくじやうに及びしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
遠くも無い寺まいりして御先祖様の墓にしきみ一束手向たむくやすさより孫娘に友禅ゆうぜんかっきせる苦しい方がかえっ仕易しやすいから不思議だ、損徳を算盤そろばんではじき出したら
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
自分達の蒲団ふとんまでもってきて、きせかせて、子供でもあやすように云った。
麦の芽 (新字新仮名) / 徳永直(著)
先頃越後國猿島さるしま河原よりあとくらましたる昌次郎夫婦の者はおや憑司とはかりてころせし男女の死體したい己等おのれら着物きものきせそれより信州の山路やまぢにかゝりしのび/\に江戸へ來りて奉公口ほうこうぐち
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
請出うけいだし吉之助樣にきせまゐらせられよとお梅はやがて奉公にこそ出でたりけれ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)