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ふりがな文庫
“
新
(
あらた
)” の例文
その時、法科の教授をしていた同郷の土方寧君は、私を時の大学総長・浜尾
新
(
あらた
)
先生に紹介してくれ、私の窮状を伝え助力方を願った。
牧野富太郎自叙伝:01 第一部 牧野富太郎自叙伝
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
庭中
(
ていちゆう
)
池のほとりに智勇の良将宇佐美駿河守
刃死
(
じんし
)
の
古墳
(
こふん
)
在
(
あ
)
りしを、先年牧之老人
施主
(
せしゆ
)
として
新
(
あらた
)
に
墓碑
(
ぼひ
)
を
建
(
たて
)
たり。
不朽
(
ふきう
)
の
善行
(
ぜんぎやう
)
といふべし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
大岡政談や板倉政談はむしろ裁判を主としたものであるから、
新
(
あらた
)
に探偵を主としたものを書いてみたら面白かろうと思ったのです。
半七捕物帳の思い出
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
劇詩の体裁を取れる「秋のわかれ」の如き当時わたくしはいずれも仏蘭西抒情詩の翻訳から
新
(
あらた
)
に得たる収穫となしたものであった。
「珊瑚集」解説
(新字新仮名)
/
佐藤春夫
(著)
後年
芭蕉
(
ばしょう
)
が
新
(
あらた
)
に
俳諧
(
はいかい
)
を興せしも
寂
(
さび
)
は「庵を並べん」などより
悟入
(
ごにゅう
)
し季の結び方は「冬の山里」などより悟入したるに非ざるかと
被思
(
おもわれ
)
候。
歌よみに与ふる書
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
▼ もっと見る
今や往年の
拿翁
(
ナポレオン
)
なしと
雖
(
いへども
)
、武器の進歩日々に
新
(
あらた
)
にして、他の拿翁指呼の
中
(
うち
)
に作り得べし、以て全欧を猛炎に
委
(
ゐ
)
する事、
易々
(
いゝ
)
たり。
「平和」発行之辞
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
ここに
於
(
おい
)
て甲斐守は
新
(
あらた
)
に静岡の藩主となった徳川氏の
許
(
もと
)
に赴き
自
(
みずか
)
ら赦免を請うた
後
(
のち
)
、
白髪
(
はくはつ
)
孤身
(
こしん
)
、
飄然
(
ひょうぜん
)
として東京にさまよい
来
(
きた
)
ったと云う。
枇杷の花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
從來不健康で有つた人ならば、不健康は一切の不妙の事の
因
(
もと
)
で有るから、自ら
新
(
あらた
)
にして健康體にならねばならぬと思ふのである。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
ぬしありやまた
新
(
あらた
)
に
調
(
ととの
)
えたか、それは知らない、ただ黒髪の気をうけて、枕紙の真新しいのに、ずるずると女の油が
浸
(
にじ
)
んでいた。
露萩
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
こは彼等海に浮ぶをえざるによる、すなはち之に代へてひとりは
新
(
あらた
)
に船を造り、ひとりはあまたの旅をかさねし船の
側
(
わき
)
を塞ぎ 一〇—一二
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
滅びた世界に、
新
(
あらた
)
に生れて来た
Adam
(
アダム
)
と
Eva
(
エヴァ
)
とのように
梢
(
こずえ
)
を掴む片手に身を支えながら、二人は遠慮なく近寄った。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
丸で
之
(
これ
)
を
棄
(
す
)
てゝ
仕舞
(
しまっ
)
て英学に移ろうとすれば、
新
(
あらた
)
に元の通りの苦みをもう一度しなければならぬ、誠に情ない、つらい話である
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
しかも、それと同時に私の頭の痛みが、何となく神秘的な脈動をこめて、
新
(
あらた
)
に
活
(
い
)
き
活
(
い
)
きと
疼
(
うず
)
き出したように思えてならなかった。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
木村芥舟先生は
旧幕府
(
きゅうばくふ
)
旗下
(
きか
)
の士にして
摂津守
(
せっつのかみ
)
と称し時の
軍艦奉行
(
ぐんかんぶぎょう
)
たり。すなわち我
開国
(
かいこく
)
の後、徳川政府にて
新
(
あらた
)
に
編製
(
へんせい
)
したる海軍の
長官
(
ちょうかん
)
なり。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
その右を少しだらだらと降りたところが
新
(
あらた
)
に土を掘返したごとく
白茶
(
しらちゃ
)
けて見える。不思議な事にはところどころが黒ずんで色が変っている。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
然
(
しか
)
し調査が充分に行き届いている訳ではないから、精細に探究された暁には、
新
(
あらた
)
に発見する所が少なくないであろうと思う。
白馬岳
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
森羅万象
日日
(
ひび
)
に
新
(
あらた
)
にして、いつしか春過ぎ夏来ると雖も、流離の涙しかすがに乾く暇なく、飛ぶ鳥の心いや更に
泊
(
はる
)
る空なし。
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
彼れには一日じゅうの最も楽しい時間であった……今日
新
(
あらた
)
に習い覚えた英語を口の中で繰返していたが、ふと弟の明日の出立が思いだされて
入江のほとり
(新字新仮名)
/
正宗白鳥
(著)
その下に集る団員は、博士の命令で、あの事件以来ピタリと鳴りを
鎮
(
しず
)
め、その代り、
新
(
あらた
)
に恐ろしき第二期計画に着々として準備を急いでいた。
国際殺人団の崩壊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ところが求める者には与えられるのか、私が
新
(
あらた
)
に
駒場
(
こまば
)
に居を決める直ぐ前に、
予々
(
かねがね
)
日光街道で眼に入っていた一軒の石屋根長屋門が売りに出た。
野州の石屋根
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
第四十五条 衆議院解散ヲ命セラレタルトキハ
勅命
(
ちょくめい
)
ヲ
以
(
もっ
)
テ
新
(
あらた
)
ニ議員ヲ選挙セシメ解散ノ日ヨリ五箇月以内ニ
之
(
これ
)
ヲ召集スヘシ
大日本帝国憲法
(旧字旧仮名)
/
日本国
(著)
村落
(
むら
)
の
目
(
め
)
は
勢
(
いきほ
)
ひ
嫉妬
(
しつと
)
と
猜忌
(
さいぎ
)
とそれから
新
(
あらた
)
に
起
(
おこ
)
つた
事件
(
じけん
)
に
對
(
たい
)
するやうな
興味
(
きようみ
)
とを
以
(
もつ
)
て
勘次
(
かんじ
)
の
上
(
うへ
)
に
注
(
そゝ
)
がれねばならなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
悴
(
せがれ
)
と嫁の絶えない
争論
(
いさかい
)
の
為
(
た
)
めか
新
(
あらた
)
に幾本目かの皺が
面
(
おもて
)
にはっきり刻まれていたが、でも彼女は
未
(
ま
)
だまんざら捨てたものではないと独りで決めていた。
目撃者
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
今
(
いま
)
は
無上
(
むじやう
)
に
愉快
(
ゆくわい
)
な
時
(
とき
)
だぞ、
今
(
いま
)
一層
(
いつそう
)
の
望
(
のぞ
)
みには、
新
(
あらた
)
に
鑄
(
きた
)
へた
此
(
この
)
速射砲
(
そくしやほう
)
で、
彼奴等
(
きやつら
)
惡
(
に
)
つくき
海賊
(
かいぞく
)
共
(
ども
)
を
鏖殺
(
みなごろし
)
にして
呉
(
く
)
れんに。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
心
暫
(
しば
)
らくも安らかなることなし、
一度
(
ひとたび
)
梟身
(
けうしん
)
を尽して、又
新
(
あらた
)
に梟身を得。
審
(
つまびらか
)
に諸の苦患を
被
(
かうむ
)
りて、又尽くることなし。
二十六夜
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
いっさいの「既成」をそのままにしておいて、その中に自力をもって我々が我々の天地を
新
(
あらた
)
に建設するということはまったく不可能だということである。
時代閉塞の現状:(強権、純粋自然主義の最後および明日の考察)
(新字新仮名)
/
石川啄木
(著)
又々
改
(
あらた
)
め
新
(
あらた
)
に
立直
(
たてなほ
)
し
奉行所
(
ぶぎやうしよ
)
へ申上て
昨夜
(
さくや
)
御成門へ
徒
(
いたづら
)
仕りしが
南無阿彌陀佛
(
なむあみだぶつ
)
と書しは
淨土宗
(
じやうどしう
)
のともがらねたみしと
相見
(
あひみ
)
え申候如何計申べしや
何卒
(
なにとぞ
)
公儀
(
こうぎ
)
御
威光
(
ゐくわう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
神殿も宝庫も震災後
新
(
あらた
)
に建てられたもので、そのころ縁日のあったあたりとは何となく様子がかわっていた。それから北三筋町の方へも歩いて行って見た。
三筋町界隈
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
さながら
筆洗
(
ひっせん
)
の中で
白筆
(
はくひつ
)
を洗ったように
棚曳
(
たなび
)
き、冴え渡った月は陳士成に向って冷やかな波を
灌
(
そそ
)
ぎかけ、初めはただ
新
(
あらた
)
に磨いた一面の鉄鏡に過ぎなかったが
白光
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
弟は
辰
(
たつ
)
と云った。辰年の生れであった。私達は三人兄弟で、兄は
新
(
あらた
)
、私は
清
(
きよし
)
で、みな祖父がつけたものであった。弟が生れたのは、三月の節句の頃であった。
生い立ちの記
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
三吉は
新
(
あらた
)
に妹が一人
増
(
ふ
)
えたことをめずらしく思った。読書の余暇には、彼も家のものの相手に成って、この妹を
款待
(
もてな
)
そうとした。お雪は写真の箱を持出した。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
新
(
あらた
)
に
減債基金
(
げんさいききん
)
に
充當
(
じうたう
)
することにしたから
來年度
(
らいねんど
)
には
減債基金
(
げんさいききん
)
の
總額
(
そうがく
)
は九千
萬圓
(
まんゑん
)
餘
(
よ
)
に
上
(
のぼ
)
るのであるから三千五百
萬圓
(
まんゑん
)
だけが六十
億圓
(
おくゑん
)
の
國債
(
こくさい
)
から
減
(
げん
)
ずることになる。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
考えだし、追想を
新
(
あらた
)
にする頭のハタラキもないような、たよりない様子であった。然し、ふと顔をあげて
不連続殺人事件
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
他人は皆、ある妻子まで離別して、出かけてきている。それだのに、自分は今生死の境に立って、
新
(
あらた
)
に妻を
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
銀座のカフェー、ナショナルは彼女が
新
(
あらた
)
に開いた店だということである。わたしは其処へいって、親しく、近しく、彼女の口から物語られる彼女を知ろうと思う。
一世お鯉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
アンドレイ、エヒミチが
新
(
あらた
)
に
院長
(
いんちょう
)
としてこの
町
(
まち
)
に
来
(
き
)
た
時
(
とき
)
は、この
病院
(
びょういん
)
の
乱脈
(
らんみゃく
)
は
名状
(
めいじょう
)
すべからざるもので。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
小野田は色々の学校へ
新
(
あらた
)
に入学した学生たちの間に
撒
(
ま
)
くべき、広告札の意匠などに一日腐心していた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
年々
(
としどし
)
の若葉ともいふ可き
新
(
あらた
)
の月日、また
世
(
よ
)
に
出
(
で
)
ない月日、待受けぬ月日、意外の月日、
好
(
すき
)
になる月日、
恐
(
おそろ
)
しい月日は歸つて來ても、過ぎた昔の
親
(
したし
)
みのある、願はしい
落葉
(旧字旧仮名)
/
レミ・ドゥ・グルモン
(著)
殊に彼等の団体へ
新
(
あらた
)
にはひつて来た青年たちは彼の
怠惰
(
たいだ
)
を非難するのに少しも遠慮を加へなかつた。
或社会主義者
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ただそれしきのものがこよなく美しく目ざましい。私がせいせいとして
新
(
あらた
)
にかえられた水に
游
(
あそ
)
ぶ魚のように呼吸をしてるところへ△△さんが洗面器に湯をもってくる。
胆石
(新字新仮名)
/
中勘助
(著)
雪之丞は、この人物に、ますます
新
(
あらた
)
な良さというものを感じて、はなれがたなさを覚えたのである。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
当時都下の諸新聞がこぞって大々的に報道した事件ですから、無論皆さんはよく御承知でしょうが、もう一度記憶を
新
(
あらた
)
にする為に、ここで初めからお話して見ましょう。
彼が殺したか
(新字新仮名)
/
浜尾四郎
(著)
先年東京に××博覧会が開かれた時、
其
(
そ
)
の一館に有名なるM真珠店が数十万円と銘打って、一基の真珠塔を出陳して世人を驚かした事は、尚諸君の記憶に
新
(
あらた
)
なる所であろう。
真珠塔の秘密
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
ターン・テーブルのレコードは裏返しにされて、
新
(
あらた
)
に針はおろされました、が、
珍
(
ちん
)
ぷん
漢
(
かん
)
ぷんは同じことで、三分余りの長広舌も、結局何を言ってるのか少しもわかりません。
奇談クラブ〔戦後版〕:08 音盤の詭計
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
萎
(
しほ
)
れきつて暮した自分たちを、
新
(
あらた
)
に思ひ出させるあの怨み深い父! あの無気味な男が、あのいやなおやぢが、これから「父の王座」に坐つて、自分たちを叱つたりするのか?
父の帰宅
(新字旧仮名)
/
小寺菊子
(著)
そしてもしこう云う
試
(
こころみ
)
をして、誰かが中心思潮となっている論説を覆して、更にその聴衆に、
新
(
あらた
)
な出発点と結論とを与えたら、それはたしかに、キザたっぷりなことではあるが
暗号舞踏人の謎
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
と、喬介の顔色が急に
赧
(
あか
)
らみかけて来た。成る程、喬介の手元を見ると、
新
(
あらた
)
に掘り出されたまだ余り古くない白銀色の鉄粉の層の上に、褐色の錆を浮かした大きな
染
(
しみ
)
が出て来た。
カンカン虫殺人事件
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
まことにいそがしい足し算、ひき算ね。「基礎」は三度ぐらいよみましたでしょうね。しかし、いいものの味は、自分の
長成
(
ママ
)
とともにわかりかたも育つ故、年々歳々
新
(
あらた
)
でしょう。
獄中への手紙:07 一九四〇年(昭和十五年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
「其れは
貴嬢
(
あなた
)
の誤解です」と篠田は首を振りぬ、「
是
(
こ
)
れは
新
(
あらた
)
に驚くべきことでは無いのです、失礼ながら貴嬢の父上は、神の教会を攪乱するの力を有つて居なさらぬ、梅子さん、 ...
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
しこたま金が出来てみると、
女房
(
かない
)
の顔と
現在
(
いま
)
の
住家
(
すみか
)
とが何だか物足りなくて仕方がない。だが、
女房
(
かない
)
の顔は
何
(
ど
)
うにも手の着けやうが無いので、
住家
(
すみか
)
だけを
新
(
あらた
)
に拵へる事に
定
(
き
)
めた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“新”の意味
《固有名詞》
紀元8年に王莽が前漢を廃して建てた国。
(出典:Wiktionary)
“新”の解説
中国の王朝
新(しん、8年 - 23年)は、中国の王朝。前漢の外戚であった王莽が前漢最後の皇太子の孺子嬰より禅譲を受けて立てた。国号の「新」は、成帝の時期に王莽が新都侯に封じられたことに由来する。莽新とも呼ばれる。
(出典:Wikipedia)
新
常用漢字
小2
部首:⽄
13画
“新”を含む語句
新墓
新橋
新鮮
御維新
新婦
御新造様
新川
新城
御新造
新聞
新宿
新田
新月
真新
新治
新入
新野
新来
新人
新造
...