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新
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あた
ふりがな文庫
“
新
(
あた
)” の例文
其
(
それ
)
が
三聲
(
みこゑ
)
めに
成
(
な
)
ると、
泣
(
な
)
くやうな、
怨
(
うら
)
むやうな、
呻吟
(
うめ
)
くやうな、
苦
(
くるし
)
み
踠
(
もが
)
くかと
思
(
おも
)
ふ
意味
(
いみ
)
が
明
(
あきら
)
かに
籠
(
こも
)
つて
來
(
き
)
て、
新
(
あた
)
らしく
又
(
また
)
耳
(
みゝ
)
を
劈
(
つんざ
)
く……
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其日
(
そのひ
)
は
二人
(
ふたり
)
して
町
(
まち
)
へ
買物
(
かひもの
)
に
出
(
で
)
やうと
云
(
い
)
ふので、
御米
(
およね
)
は
不斷着
(
ふだんぎ
)
を
脱
(
ぬ
)
ぎ
更
(
か
)
へて、
暑
(
あつ
)
い
所
(
ところ
)
をわざ/\
新
(
あた
)
らしい
白足袋
(
しろたび
)
迄
(
まで
)
穿
(
は
)
いたものと
知
(
し
)
れた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
すべての女が相当な
新
(
あた
)
らしいテクニカル・タームを覚え
青踏社
(
せいとうしゃ
)
時代の新しさは近代の女性には常識程度に
普遍化
(
ふへんか
)
されて来た様です。
新時代女性問答
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
現代
(
いまのよ
)
の
人達
(
ひとたち
)
から
頭脳
(
あたま
)
が
古
(
ふる
)
いと
思
(
おも
)
われるか
存
(
ぞん
)
じませぬが、
古
(
ふる
)
いにも、
新
(
あた
)
らしいにも、それがその
時代
(
じだい
)
の
女
(
おんな
)
の
道
(
みち
)
だったのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
都
(
すべ
)
て
人
(
ひと
)
たる
者
(
もの
)
は
常
(
つね
)
に
物事
(
ものごと
)
に
心
(
こゝろ
)
を
留
(
とゞ
)
め、
世
(
よ
)
に
新
(
あた
)
らしき
事
(
こと
)
の
起
(
おこ
)
ることあらば、
何故
(
なにゆゑ
)
ありて
斯
(
かゝ
)
る
事
(
こと
)
の
出來
(
でき
)
しやと、よく
其本
(
そのもと
)
を
詮索
(
せんさく
)
せざるべからず。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
▼ もっと見る
何故
(
なにゆえ
)
彼は「新生」を書いたか。
新
(
あた
)
らしい生の発見探求のためであるには余りにも距離がひどすぎる。彼はそれを意識していなかったかも知れぬ。
デカダン文学論
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
古
(
ふる
)
いも
新
(
あた
)
らしいも、
愚老
(
ぐらう
)
は
洒落
(
しやれ
)
なんぞを
申
(
まを
)
すことは
嫌
(
きら
)
ひでございます。
江戸
(
えど
)
つ
子
(
こ
)
のよくやります、
洒落
(
しやれ
)
とかいふ
言葉
(
ことば
)
の
戲
(
ざ
)
れ
遊
(
あそ
)
びは、
厭
(
いや
)
でございます。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
知
(
し
)
らず
曵
(
ひき
)
しかばなど
堪
(
たま
)
るべき
微塵
(
みぢん
)
になりて
恨
(
うら
)
みを
地
(
ち
)
に
殘
(
のこ
)
しぬ
孃
(
ぢやう
)
さま
御覽
(
ごらん
)
じつけて
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
がり
給
(
たま
)
ひ
此
(
この
)
そこねたるは
我身
(
わがみ
)
に
取
(
と
)
らせよ
代
(
かは
)
りには
新
(
あた
)
らしきのを
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
老兵士
(
ろうへいし
)
も、みんなといっしょに、この
歌
(
うた
)
に
耳
(
みみ
)
を
傾
(
かたむ
)
けていましたが、
汲
(
く
)
み
尽
(
つ
)
くせない
悲
(
かな
)
しみが、
胸
(
むね
)
の
底
(
そこ
)
から、
新
(
あた
)
らしくこみ
上
(
あ
)
げてくるのを
覚
(
おぼ
)
えました。
少女と老兵士
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いはゆる
文化的都市
(
ぶんくわてきとし
)
が
發達
(
はつたつ
)
すればするほど、
災害
(
さいがい
)
が
慘憺
(
さんたん
)
となる。
從
(
したが
)
つて
震災
(
しんさい
)
に
對
(
たい
)
しても
防備
(
ばうび
)
の
考
(
かんが
)
へが
起
(
お
)
こる。が、これも
比較的
(
ひかくてき
)
新
(
あた
)
らしい
時代
(
じだい
)
に
屬
(
ぞく
)
する。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
鷄
(
にはとり
)
の
爪
(
つめ
)
の
趾
(
あと
)
が
其處
(
そこ
)
の
新
(
あた
)
らしい
土
(
つち
)
を
掻
(
か
)
き
散
(
ち
)
らしてあつた。お
品
(
しな
)
は
土
(
つち
)
を
手
(
て
)
で
聚
(
あつ
)
めて
草履
(
ざうり
)
の
底
(
そこ
)
でそく/\とならした。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
第九
食物
(
しよくもつ
)
も
衣服
(
いふく
)
の
如
(
ごと
)
く
分限
(
ぶんげん
)
によるは
勿論
(
もちろん
)
なれど、
肉食
(
にくしよく
)
は
鮮
(
あざら
)
けく
新
(
あた
)
らしき
品
(
しな
)
、
野菜
(
やさい
)
は
稚
(
わか
)
き
柔
(
やわらか
)
なる
品
(
しな
)
を
擇
(
えら
)
ぶべし。よく
烹熟
(
にたき
)
して、
五穀
(
ごこく
)
に
交
(
まじ
)
へ
喰
(
くら
)
ふをよしとする
事
(
こと
)
。
養生心得草
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
只此の
新
(
あた
)
らしい処女地に生え出でんとする文学に対して、多大の希望と喜びを禁じ得ない者である。
第四階級の文学
(新字新仮名)
/
中野秀人
(著)
が、
長袴
(
ながばかま
)
に附いた一片の埃を払い落したほどの関心も持たず、その年の三月には早江戸の桜の下に、奥方の厳しい眼を逃れ乍ら、
新
(
あた
)
らしい歓楽を追う大膳正だったのです。
奇談クラブ〔戦後版〕:10 暴君の死
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そして全くその通り稲光りがまた
新
(
あた
)
らしく落ちて来たときその気の
毒
(
どく
)
ないちばん丈の高い花が、あまりの白い
興奮
(
こうふん
)
に、とうとう自分を
傷
(
きず
)
つけて、きらきら
顫
(
ふる
)
うしのぶぐさの上に
ガドルフの百合
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「この草原に家が建ったら
厭
(
いや
)
だなア」と云っていたのを裏切るように、
新
(
あた
)
らしい三拾円見当の家が次々と建っていって、紫色の花をつけた桐の木も、季節の匂いを運んだ栗の木も
落合町山川記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
喬介は直ちに手袋をはめると、比較的
新
(
あた
)
らしい鉄屑の
傍
(
そば
)
へ腰を
屈
(
かが
)
めて、ごそごそとさばき始めた。暫く一面に
掻
(
か
)
き廻していたが、
何
(
な
)
んの変化も見られない。
追々
(
おいおい
)
私は
倦怠
(
けんたい
)
を覚え始めた。
カンカン虫殺人事件
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
「
新
(
あた
)
らしい神さまが必要なようね。どうやら」と、彼女は青年の言葉にうなずきながらいった。「ここの星の人は、みんないつも不安なのね。きっと愛することを忘れちゃっているのね」
メリイ・クリスマス
(新字新仮名)
/
山川方夫
(著)
元来が
上方者
(
かみがたもの
)
の
吝嗇家
(
しまりや
)
だったから、御殿奉公中からちょびちょび
小金
(
こがね
)
を溜めて大分持っていたそうだ、しかしもう
齢
(
とし
)
が
齢
(
とし
)
なので屋敷も
暇
(
ひま
)
を貰って自分は
此処
(
ここ
)
へ一軒
新
(
あた
)
らしく家を建てたが
暗夜の白髪
(新字新仮名)
/
沼田一雅
(著)
事
(
こと
)
新
(
あた
)
らしく今更に道十郎が後家に
告口
(
つげぐち
)
なし此長庵が
命
(
いのち
)
を
縮
(
ちゞ
)
めさせたるは忝け
無
(
ない
)
共
(
とも
)
嬉
(
うれ
)
しいとも
禮
(
れい
)
が
言盡
(
いひつく
)
されぬ故今は
括
(
くゝ
)
られた身の
自由
(
じいう
)
成
(
なら
)
ねば
孰
(
いづ
)
れ
黄泉
(
あのよ
)
から
汝
(
おのれ
)
も直に取殺し共に
冥土
(
めいど
)
へ
連
(
つれ
)
て
行
(
ゆき
)
禮を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
耶蘇降誕祭
(
クリスマス
)
の
度毎
(
たんび
)
に
私
(
わたし
)
は
新
(
あた
)
らしい
長靴
(
ながぐつ
)
を一
足
(
そく
)
づつ
買
(
か
)
つてやらう
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
新
(
あた
)
らしき紙の
刷
(
す
)
られの
香
(
か
)
も
消
(
き
)
ゆる。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
その記憶がま
新
(
あた
)
らしい。
逸見猶吉詩集
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
柳
(
やなぎ
)
の
葉
(
は
)
の
翠
(
みどり
)
を
透
(
す
)
かして、
障子
(
しやうじ
)
の
紙
(
かみ
)
は
新
(
あた
)
らしく
白
(
しろ
)
いが、
秋
(
あき
)
が
近
(
ちか
)
いから、
破
(
やぶ
)
れて
煤
(
すゝ
)
けたのを
貼替
(
はりか
)
へたので、
新規
(
しんき
)
に
出來
(
でき
)
た
店
(
みせ
)
ではない。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
懷姙
(
くわいにん
)
と
事
(
こと
)
が
極
(
きま
)
つたとき、
御米
(
およね
)
は
此
(
この
)
新
(
あた
)
らしい
經驗
(
けいけん
)
に
對
(
たい
)
して、
恐
(
おそ
)
ろしい
未來
(
みらい
)
と、
嬉
(
うれ
)
しい
未來
(
みらい
)
を
一度
(
いちど
)
に
夢
(
ゆめ
)
に
見
(
み
)
る
樣
(
やう
)
な
心持
(
こゝろもち
)
を
抱
(
いだ
)
いて
日
(
ひ
)
を
過
(
す
)
ごした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
中
(
なか
)
で一ばん
大
(
おお
)
きな
彼方
(
むこう
)
の
巌山
(
いわやま
)
の
裾
(
すそ
)
に、
一
(
ひと
)
つの
洞窟
(
ほらあな
)
らしいものがあり、これに
新
(
あた
)
らしい
注連縄
(
しめなわ
)
が
張
(
は
)
りめぐらしてあるのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
若
(
も
)
し真実の国際語が
新
(
あた
)
らしく必要とすれば、単語の如きも旧来の何物をも模してはならぬ。当然ただ簡明を第一として新らしく組織されねばならない筈だ。
文字と速力と文学
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
驚
(
おどろ
)
いて
見
(
み
)
かへるに
暴
(
あば
)
れ
者
(
もの
)
の
長吉
(
ちようきち
)
、いま
廓内
(
なか
)
よりの
歸
(
かへ
)
りと
覺
(
おぼ
)
しく、
浴衣
(
ゆかた
)
を
重
(
かさ
)
ねし
唐棧
(
とうざん
)
の
着物
(
きもの
)
に
柿色
(
かきいろ
)
の三
尺
(
じやく
)
を
例
(
いつも
)
の
通
(
とほ
)
り
腰
(
こし
)
の
先
(
さき
)
にして、
黒
(
くろ
)
八の
襟
(
ゑり
)
のかゝつた
新
(
あた
)
らしい
半天
(
はんてん
)
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
江戸
(
えど
)
から
新
(
あた
)
らしく
此
(
こ
)
の
町奉行
(
まちぶぎやう
)
として
來任
(
らいにん
)
してから
丁度
(
ちやうど
)
五ヶ
月
(
げつ
)
、
見
(
み
)
るもの、
聞
(
き
)
くもの、
癪
(
しやく
)
に
障
(
さは
)
ることだらけの
中
(
なか
)
に、
町醫
(
まちい
)
中田玄竹
(
なかだげんちく
)
は
水道
(
すゐだう
)
の
水
(
みづ
)
で
産湯
(
うぶゆ
)
を
使
(
つか
)
はない
人間
(
にんげん
)
として
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
かの女は今、自分の住宅の
為
(
ため
)
にさして
新
(
あた
)
らしい欲望を持って居ないのを逸作はよく知って居る。
かの女の朝
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
若くて
新
(
あた
)
らしくて、そして夫人に取っては最も
思出
(
おもいで
)
の多い少女時代の遊び友達だった、千束守に乗り換えられ、夫の三郎氏は、置き忘れられた秋の扇のように、部屋の片隅に
凝
(
じ
)
っとして
奇談クラブ〔戦後版〕:01 第四の場合
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
それが
三声
(
みこえ
)
めになると、泣くような、怨むような、
呻吟
(
うめ
)
くような、
苦
(
くるし
)
み
踠
(
もが
)
くかと思う意味が
明
(
あきら
)
かに
籠
(
こも
)
って来て、
新
(
あた
)
らしくまた耳を
劈
(
つんざ
)
く……
霰ふる
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼
(
かれ
)
は
即座
(
そくざ
)
に
云
(
い
)
ふ
可
(
べ
)
き
言葉
(
ことば
)
を
見出
(
みいだ
)
し
得
(
え
)
なかつたので、いたづらに、
見慣
(
みな
)
れたものゝ
上
(
うへ
)
に、
更
(
さら
)
に
新
(
あた
)
らしくもない
眼
(
め
)
を
据
(
す
)
ゑてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
斯
(
こ
)
う
言
(
い
)
った
方
(
かた
)
のほうが、
新
(
あた
)
らしい
帰幽者
(
きゆうしゃ
)
を
指導
(
しどう
)
するのに、まつわる
何
(
なん
)
の
情実
(
じょうじつ
)
もなくて、
人霊
(
じんれい
)
よりもよほど
具合
(
ぐあい
)
が
宜
(
よろ
)
しいと
申
(
もう
)
すことでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
格別の新しがらなくとも
新
(
あた
)
らしい
智識
(
ちしき
)
の洗礼を受けたのちの彼女
等
(
ら
)
の素直さと女らしい愛らしさと
皓潔
(
こうけつ
)
な
放胆
(
ほうたん
)
がぎすぎすした
理窟
(
りくつ
)
や
気障
(
きざ
)
な特別な新らしがりより新らしいのでしょう。
新時代女性問答
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
此
(
この
)
ほどの
事
(
こと
)
かゝんもくだ/\しや
大音寺前
(
だいおんじまへ
)
にて
珍
(
めづ
)
らしき
事
(
こと
)
は
盲目按摩
(
めくらあんま
)
の二十ばかりなる
娘
(
むすめ
)
、かなはぬ
戀
(
こひ
)
に
不自由
(
ふじゆう
)
なる
身
(
み
)
を
恨
(
うら
)
みて
水
(
みづ
)
の
谷
(
や
)
の
池
(
いけ
)
に
入水
(
じゆすい
)
したるを
新
(
あた
)
らしい
事
(
こと
)
とて
傳
(
つた
)
へる
位
(
くらゐ
)
なもの
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
考
(
かんが
)
へた
結果
(
あげく
)
、まあ
年長
(
としうへ
)
だけに
女房
(
かみさん
)
が
分別
(
ふんべつ
)
して、「
多分
(
たぶん
)
釜敷
(
かましき
)
の
事
(
こと
)
だらう、
丁度
(
ちやうど
)
新
(
あた
)
らしいのがあるから
持
(
も
)
つておいでよ。」と
言
(
い
)
つたんださうです。
廓そだち
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
代助は椅子に
腰
(
こし
)
を
掛
(
か
)
けた儘、
新
(
あた
)
らしく二度の
世帯
(
しよたい
)
を東京に持つ、夫婦の未来を考へた。平岡は三年前新橋で分れた時とは、もう大分変つてゐる。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
事
(
こと
)
なく
高砂
(
たかさご
)
をうたひ
納
(
おさ
)
むれば、
即
(
すなは
)
ち
新
(
あた
)
らしき一
對
(
つい
)
の
夫婦
(
めをと
)
出來
(
でき
)
あがりて、やがては
父
(
ちゝ
)
とも
言
(
い
)
はるべき
身
(
み
)
なり、
諸縁
(
しよゑん
)
これより
引
(
ひ
)
かれて
斷
(
た
)
ちがたき
絆
(
ほだし
)
次第
(
しだい
)
にふゆれば、一
人
(
にん
)
一
箇
(
こ
)
の
野澤桂次
(
のざわけいじ
)
ならず
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
襟
(
えり
)
も
白襯衣
(
しろしやつ
)
も
新
(
あた
)
らしい
上
(
うへ
)
に、流行の
編襟飾
(
あみえりかざり
)
を
掛
(
か
)
けて、浪人とは
誰
(
だれ
)
にも受け取れない位、ハイカラに取り
繕
(
つく
)
ろつてゐた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
笑
(
わら
)
かしやがらあ。
新
(
あた
)
らしい
靴
(
くつ
)
を
穿
(
は
)
いたと
思
(
おも
)
つて、
異
(
おつ
)
う
俺
(
おれ
)
つ
達
(
ち
)
を
他人
(
たにん
)
にしやがる。へん、
止
(
よ
)
してくんねえ。」
人参
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
然し彼等は
其
(
その
)
名前に特別な
新
(
あた
)
らしい意味を
着
(
つ
)
けた。さうして彼の思想を
此
(
この
)
大戦争の影響者である如くに言ひ出した。是は誰の
眼
(
め
)
にも
映
(
うつ
)
る程
屡
(
しば/\
)
繰り
返
(
かへ
)
された。
点頭録
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼
(
か
)
の
大自然
(
だいしぜん
)
の、
悠然
(
いうぜん
)
として、
土
(
つち
)
も
水
(
みづ
)
も
新
(
あた
)
らしく
清
(
きよ
)
く
目覺
(
めざむ
)
るに
對
(
たい
)
して、
欠伸
(
あくび
)
をし、
鼻
(
はな
)
を
鳴
(
な
)
らし、
髯
(
ひげ
)
を
掻
(
か
)
き、
涎
(
よだれ
)
を
切
(
き
)
つて、うよ/\と
棚
(
たな
)
の
蠶
(
かひこ
)
の
蠢
(
うごめ
)
き
出
(
い
)
づる
有状
(
ありさま
)
は、
醜
(
わる
)
く
見窄
(
みすぼ
)
らしいものであるが
大阪まで
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
欲
(
ほ
)
しくないと
云
(
い
)
つたつて、是非必要になるんです。是から
先
(
さき
)
僕が
貴方
(
あなた
)
と
何
(
ど
)
んな
新
(
あた
)
らしい関係に移つて行くにしても、物質上の供給が半分は解決者ですよ」
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
今度
(
こんど
)
の新聞にも
略
(
ほゞ
)
同様の事が載つてゐる。そこ丈は別段に
新
(
あた
)
らしい印象を
起
(
おこ
)
しやうもないが、
其後
(
そのあと
)
へ
来
(
き
)
て、三四郎は驚ろかされた。広田先生が大変な不徳義漢の様に書いてある。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
最初
英吉利
(
イギリス
)
の雑誌にはニーチエといふ名前が
頻
(
しき
)
りに見えた。ニーチエは今度の事件が起る十年も前、既に英語に翻訳されてゐる。英吉利の思想界にあつて別に
新
(
あた
)
らしい名前でもない。
点頭録
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
只在来の名前に英仏人が
新
(
あた
)
らしい意義を付けた丈である。
疾
(
と
)
うから知れてゐる彼等の内容を、一種の刺戟に充ちた異様の
眼
(
め
)
で、特別に眺めた丈である。トライチケも復活した名でないかも知れない。
点頭録
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
“新”の意味
《固有名詞》
紀元8年に王莽が前漢を廃して建てた国。
(出典:Wiktionary)
“新”の解説
中国の王朝
新(しん、8年 - 23年)は、中国の王朝。前漢の外戚であった王莽が前漢最後の皇太子の孺子嬰より禅譲を受けて立てた。国号の「新」は、成帝の時期に王莽が新都侯に封じられたことに由来する。莽新とも呼ばれる。
(出典:Wikipedia)
新
常用漢字
小2
部首:⽄
13画
“新”を含む語句
新墓
新橋
新鮮
御維新
新婦
御新造様
新川
新城
御新造
新聞
新宿
新田
新月
真新
新治
新入
新野
新来
新人
新造
...